
<日本語題> ラブ・イン・メモリー
<英語題> LOVE IN MEMORY
【キャスト】
周偉童(馨雨役)
牛青峰(兄役)
高 昊(弟役)
【スタッフ】
許書綺監督(台湾)

【ストーリー】
映画の舞台は、ある芸術大学のキャンパス。モデル科に在籍する馨雨という女子大生が主人公です。ある日、馨雨は、撮影科の男子学生・韓楓とバスの車内で出会います。馨雨は、韓楓と仲良くなりたくて、美術科にいる楓の弟・韓東に近づこうとします。しかし、この弟が、馨雨のことを好きになってしまいます。しかも、お兄さんの韓楓は、弟の恋を応援し始めます。実は、お兄さんの韓楓も、本心では馨雨のことを思っています。このあたりの、もどかしくてせつない気持ちが描かれたラブストーリーです。

【レビュー】
この夏公開された「愛的是ニー(ラブ・イン・メモリー)」は中国では珍しい純愛映画です。中国では、アクション物やコメディ、社会派作品などが多いですから、純愛映画は数少ないと思います。ここ最近、日本や韓国では純愛ブームが起き、純愛映画がけっこう多かったですが、中国の純愛映画というと、ちょっとぴんと来ません。でも、この作品を見たら、中国映画に対するイメージが少しは変わるんじゃないかと思います。監督は、台湾の新人女性監督・許書綺。キャストはみんな大陸の若手俳優。監督も役者も新人という、フレッシュな作品です。ストーリーから見て、少女マンガを思わせるような繊細な純愛モノという気がします。近年、中国でも韓国の純愛映画・ドラマの人気が高いから、監督も、韓国映画のスタイルを意識したんじゃないかと思いました。一見よくある設定ですが、主人公の心理がうまく描かれていて、引き込まれてしまいました。そのへんは監督の手腕が光っていると思います。中国映画に新しい息吹を吹き込むさわやかな作品なので、興味のある方はぜひご覧ください。
(編集:コオリ・ミン)
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