タイトルを訳すと「喬家の大屋敷」という意味です。このドラマは山西省の「喬」という富豪一家の物語です。

　舞台は20世紀末の中国山西省。「喬」という大家族が暮らしていました。主人の「喬致広」は大企業の経営者。しかし、主人は事業に失敗したあげく、死んでしまうのです。ここから、「喬」家の悲劇が始まります。

　まず、事業のパートナーや株主たちが、一家の財産を狙って近づいてきます。主人を失った「喬」家の人々は徐々に追い詰められていきます。困った女主人は、科挙試験合格を目指している次男・致庸を呼び戻し、家を継がせようとします。

　科挙試験というのは、中国で1905年まで行われていた役人になるための試験です。次男の致庸は、役人になる夢をあきらめたあげく、大富豪の娘と政略結婚までさせられます。次男には恋人がいたのですが、無理矢理ひきさかれてしまうのです。

　次々悲劇が起こるストーリー展開に、このドラマは大ヒット、今なお各地の放送局で再放送をやっています。  

　舞台となった山西省も、このドラマの影響でブームになっています。山西省は、北京から汽車でおよそ7、8時間のところにある、内蒙古自治区の手前にある省です。ドラマで紹介される山西省の独特な風習が毎回話題となっていました。また、山西省は麺どころですから、山西省の麺料理を特集する料理番組も多かったです。

　中国大陸の人気俳優たちがそろって出演していることでも話題になっていた『喬家大院』、機会があればぜひチェックしてみてください。