交通手段や生活環境の整備、労働条件の改善に伴い、日頃の仕事で体を動かすことが以前に比べ大幅に減ってきました。特にインターネットの普及などにより、一日中コンピューターの前で過ごす人が少なくありません。このような状況は中国の大都会においても同じです。肥満などの成人病で悩まされる人が増えています。そのため、スポーツクラブ、ジムはおよそ10年前から、竹の子の如く都会の隅々に現れました。ジム通いは、独身ホワイトカラーの余暇を過ごす手軽な方法の一つになっています。 ジムの内容は日本とあまり変わりません。中でも、ヨガが女性の間で大ヒットし、ヨガ教室も続々と出ています。
健康に気をつけるようになったのは確かなことです。一方、ジムのような室内で行われるものや、お金をかける健康法に対して否定的な態度を取る人も少なくありません。そういった人は、公園で走ったり、または休みの日にちょっと野外まで出かけて登山したりしています。
その中で、日本と全く違った一つの光景について紹介します。つまり、地域の住民がいつも自発的に公園や街頭に集まり、歌、ダンスなどを楽しむことです。日本のように公民館などの施設があまり整備されていないという事情もあるのかも知れませんが、皆の憩い場所として先ず挙げられるのが公園です。簡単な楽器伴奏の中で、皆が堂々とダンスしたり歌ったりしています。無我夢中に楽しんでいるその姿になんか羨ましいものを感じます。公園や道端のちょっとした広場というような公の場所で、しかも大勢の中で、思う存分に歌やダンスを披露する人と言えば、日本では恐らくごく一部の趣味でやっている若者に限られるのでしょう。しかし、こちら中国では、老若男女を問わず、大衆的な娯楽法+健康法となっています。(文:閣)
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