住宅積立金は中国の住宅保障制度の一つで、毎月、給料から一部の金額を引いて、会社も同じ金額の手当を出して、あわせて、一つの固定口座に貯金します。家を買ったり、借りたりする時や、家の内装をする時に、この口座から引き出すことができます。この住宅積立金は勤続年数によって、毎年増額されるのです。
しかし、わずか3年間しか勤めていない欣さんにとって、60平米の家を買うのに、頭金だけでも、たいした金額です。実は欣さんが買った家の頭金は両親からの支援金で賄ったのです。最近、中国では、こういうことは一般的になっています。ところで、欣さんは、それで満足しているわけではありません。限られた給料でより多くの収入を得ようと財形をし始めました。
「今は経済の成長が速いので、投資手段も多くなった。ファンドや株、不動産などの投資がホットなもの。2006年末にファンドに投資して、今の収入にはわりと満足している」と欣さんはマネービルディングにも積極的です。
ローンで家を買ったり、ファンドに投資したりすることは親の世代では考えられなかったことです。欣さんの両親も最初は、理解できませんでしたが、いつの間にか、その影響を受けるようになりました。
欣さんのお父さんはある合弁企業に勤めています。「1990年から、この会社に勤めるようになった。当時の給料は400元ぐらいだったが、改革開放と企業の成長によって、今の給料は91年の10倍近く増えた」と、お父さんは自分の給料について満足しています。
欣さんのお父さんが勤めているのは合弁企業で、給料は普通よりいいほうかもしれません。しかし、給料水準が全体的に高くなったのは事実です。統計によりますと、2006年、中国の工場労働者の賃金総額は年間2万3千億元を超え、2005年より13.5%増えました。欣さんのお父さんのような、暮らしに困らない人々はファッション、家電製品、住宅、教育、旅行、レジャーなど、多様な消費を担うようになっています。「これまで、衣食のことや基本的な保障のことばかり考えていたが、今は支出に関する考えがだいぶ変わった。特に、健康や娯楽への支出が多くなった」とお父さんは話しています。
今、欣さんは上海でお金を貯めてから海外留学をしようと考えています。青島にいるお父さんは最新のハイビジョンテレビに買い換えようとしています。おじいさんは健康で長生きすることを望んでいます。皆、自分の夢が適えばいいですね。(編集:東)
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