都市部の汚水が処理された後、発電に利用されたり、廃棄された石炭殻をリサイクルして、建築工事に欠かせないセメントに作ったりしています。こうした廃棄物を宝にする省エネの方法は中国北部の内蒙古自治区で普及しています。このほか、内蒙古では、メタンガスや風力発電などの新しいクリーンエネルギーも広く利用されています。
内蒙古自治区中部の鳥海市には、石炭の加工に取り組んいる?神化鳥海焦化有限責任公司があります。石炭加工は汚染が最も厳しいものです。しかし、この企業の構内に入ると、汚れた生産環境が見えません。これについて、企業の取締役の李懐国さんは、「企業は環境保護を非常に重視しており、石炭の廃棄物の処理や再利用の新しい技術の開発に尽くし、新しい省エネと環境保護の道を探っている」として、次のように述べています。
「これまでは、石炭を洗ったあとに残った石を全部捨ていたので、大きな汚染が出た。いまは、廃石発電所を建設し、発電所の廃棄物の微粉炭を再利用して、レンガやセメントを生産するほか、汚水の浄化と再利用をも行っている」
神化鳥海焦化有限責任公司はこうして、高いエネルギーの消費やひどい汚染から、省エネ、環境汚染を防止した企業に転換すると共に、経済利益の急速な成長をも実現させました。
内蒙古自治区は豊かなエネルギー資源があり、石炭や鉄鋼、電力を主とした産業が発展したものの、エネルギーの消費が高く、汚染の厳しいところともなりました。ここ数年、これらの企業は、エネルギーの消費と汚染を減少し、利益の増加をめざすクリーン生産を展開しました。神化鳥海焦化有限責任公司のような企業は現在、内蒙古ではすでに100社以上になりました。
地元の住民もエネルギーの節約と環境保護に関心を寄せています。ボート(包頭)市の連風村では、どの家庭も、養豚場の下にメタンガスの池を作りました。こうして、家畜の糞や尿もきれいに片付け、利用されるようになりました。これについて、村の責任者張介平さんは
「これはメタンガスを利用して炊事をする釜です。普通の電気釜とほとんど同じです。ご飯が出来上がると自動的に火を切ることも出来ます。暖房もメタンガスを利用しています」と話しました。
内蒙古では 風力発電も整備されつつあります。北京から336キロ離れているウランチャプ市では、敷地面積6828平方キロの風力発電所を建設する計画で、2008年になると北京オリンピックのために、電力を供給することも出来るということです。(翻訳:董燕華)
|