このほど、中国は、経済や社会に対する科学技術の支援力を全面的に強化するため、国家クラスの科学技術計画を実施しました。
「国家科学技術支援計画」の実施は今年2月に正式にスタートしました。中国政府はこれに300億元を投入する予定で、この計画を通じて、一部の独自の知的所有権を持つ重要な公益技術と産業の共通した技術を開発し、国際的な競争力を持つ企業をつくり、経済と社会の発展を制約する問題を解決していく」と述べました。
この計画は国家科学技術攻略計画を基に立てられたものです。1980年代、国家科学技術攻略計画が実施して以来、中国は一部の産業技術を集中的に開発しました。例えば、雑交水稲、三峡水利センター工事、秦山原子力発電所などの建設プロジェクトは、巨大な経済と社会成果を上げました。
当面、中国はすでに新たな発展段階に入りました。エネルギーや資源、環境、重大疾病の予防と治療、産業競争、公共安全なども厳しい試練を受けています。このため、元の攻略計画がもう適切しなくなりました。
こうして、中国は、優位性のある科学技術による国民経済と社会の発展を援助するため、元の計画を基礎に、国家科学技術支援計画を制定しました。中国科学技術省発展計画局の王暁方局長は「支援計画は農業や、資材、製造業など11の分野に及んでおり、350件のプロジェクトに対する援助を提供する。現在、第一期プロジェクトはすでに実施し始めた」として、次のように述べています。
「第一期には147件のプロジェクトが含まれ、投資額は73億5000万元に達した」と述べました。
北京の天恵華デジタル技術有限会社のカラ・デジタル超音波検査器の開発も第1期支援プロジェクトに入りました。会社の責任者沈建雷氏はこれについて、「この設備の開発は1000万元以上が必要で、これは規模が大きくないうちの会社にとって、巨大なリスクが存在している。このプロジェクトは国家科学技術支援計画に組み入れられ、国家の支援を受けている」として、次のように述べています。
「今回国家科学技術支援計画は300万元を提供したが、企業自身は300万元を投入した。このプロジェクトは国家プロジェクトに入ったため、社会から10倍以上の資金を融資することも出来た」
国家科学技術支援計画は資源保護プロジェクトを重点対象としています。計画に基づいて、2010年まで、支援計画によって3ヵ所ないし4ヶ所の大型鉱産基地を開発するほか、工業用水の再利用率を80%に引き上げ、海水利用技術を突破していきます。
また、衛生保健や交通輸送など人々の生活と密接の関わる科学技術開発プロジェクトも支援計画の重点となっています。
中国科学技術界は、支援計画の実施に伴い、科学技術による経済や社会に対する支援力がより一層強化されることを確信しています。(翻訳:董燕華)
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