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中国の核融合実験が新たな進展を収め
   2007-05-02 20:27:48    cri

    

 太陽は人類の生存にとって最も重要なエネルギー源です。太陽の放射熱は主に水素の同位元素のトリチウムやデューテリウムの原子核の核融合によるものです。このため、世界各国の科学者は、この原理を基に、人類の生産と生活により多くのエネルギーを提供し、人類が向っている深刻なエネルギー問題を解決しようとしています。このために進められている研究と実験は「人工太陽」をつくる実験と言われています。

 中国が独自で開発した核融合実験施設は国家の検査をパスし、世界で始めて稼動に入った同類の実験設備で、世界の民用原子力エネルギー技術の開発に役たち、人工太陽の実現を促しました。

 過去100年間、エネルギーは単一の石油化学燃料から、石油化学工業エネルギー、原子力エネルギーと水力発電など多元化してきた。原子力エネルギーは核分裂エネルギーと核融合エネルギーの二種類に分けます。現在世界の原子力発電所は核分裂による放出したエネルギーを利用するものです。

 ここ数年、中国のほか、アメリカや日本、フランス、ロシアなどの国も核融合実験施設の開発に努力しています。中国の核融合実験施設は1998年から建設を始めたもので、その投資額は2億元でした。中国科学院の万元煕教授はこの施設の主な責任者です。これについて、万教授は

 「現在の原子力発電所は核分裂発電によるものだ。地球に埋蔵されている核分裂の燃料になるウランはただ60年間しか使えないものだ。しかし、核融合の燃料は海水から取れるもので、資源は非常に豊かなものだ」と話しました。

    

 海水には核融合に必要とするデユーテリウムが極めて豊富で、1リットルの海水から取れるデユーテリウムは核融合によるエネルギーは、300リットルのガソリンに相当します。科学者の計算によりますと、地球上の海水から45万億トンのデユーテリウムが取れ、百億年も使用できるということです。

 核分裂による汚染が厳しく、廃棄物の放射性は強く、処理は難しいもので、事故の場合、重大な結果をもたらします。例えば、20年前、旧ソ連で発生したチェルノブイリ原子力発電所の汚染事故による損害は今になっても癒されません。しかし、核融合の反応による物質の放射性はごく小さいものです。

 核融合では、最も困難なのは融合の過程を瞬間で完了せず、安定的な反応を続けさせることです。核融合の燃料は4億から5億度までの高温に過熱しないと、持続的にエネルギーを放出することは出来ませんが、数億度の高温に達した物質を入れるものがあるのでしょうか。記者は現場で直径8メートルで、高さ10メートルもある円柱体の新しい世代の核融合の実験施設を見ました。

 新しい世代の核融合実験施設についての研究は大きな進展を納めたのものの、これを基礎に連続的に稼動できる核融合原子炉をつくるには、一連の難題を解決し、科学技術や大量の資金を必要し、単独で完成することは難しいものです。去年、中国、インド、ロシア日本、韓国、アメリカなどが1985年に提出された国際核融合実験炉(ITER)計画の実施を決定しました。中国の核融合実験施設の開発についての成功はこの国際協力計画に大きな技術的な支援を提供しています。

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