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【北京昔話シリーズ 北京の結婚風習】
   2007-04-13 13:37:42    cri

 昔、中国では、結婚は人生最大の喜び事とされてきました。だからこそ、特に昔の封建社会では、結婚を重んじ、結婚に関して厳しい制度や理念がありました。婚約から結婚式まで、かなり複雑な手順を踏み、厳しい決まりに従わなければならなかったのです。今回は、こうした伝統的な結婚の風習についてご紹介します。

 昔の北京では、結婚の話は全て「保親」、つまり「仲人」から始まります。また、親の言いつけには従わなければならない時代なので、親の承認も欠かせません。双方の親が仲人からの紹介を受けて同意すれば、まず、仲人を通して「門戸帖」という赤札を交換することになります。その赤札には、本人の名前や年齢、出身地、また、曾祖父母・祖父母・両親の名前などが書かれます。その後、家庭の財産状況や評判、本人の性格などを知るために、双方の両親は吉日を選んで、それぞれの家を訪ねることになります。

 中国では昔から、家柄や身分のつりあいを重んじていたので、仲人や両親の意見がかなり大切です。周囲の意見がまとまるまでは、結婚相手との対面も許されませんし、両親の「オメガネ」にかなわなければ、縁談が取り消されることもあるわけです。でも、ここまでの段階をすべてクリアしても、結婚が決まるわけではありません。もうひとつ越えなければならない壁ー「八字帖」という札の交換を行います。

 「八字帖」つまり、八つの字を書いた札を交換します。これは、生まれた年・月・日・時に相当する干支を8文字で表したもので、古くからよく運命判断に使われてきました。この八文字を使って、結婚する男女の相性を占い師に見てもらうことを、「合婚」といいます。

 ふたりの相性がよければ結婚できることになり、その場合は、認定書のようなものを書いてもらいます。その認定書は「龍鳳帖」といい、結婚にふさわしい吉日などが書いてあります。今でいう、結婚届けに似たものです。

 それを乗り越えたら、今度こそ、いよいよ結婚本番です。しかし式まではいろいろ準備しなければならないことがあります。結婚を控えた女性は、まず髪形を少し変えるのです。普通は、お下げを赤い紐で結います。また、お互いに、指輪・腕輪・イヤリング・首飾りといったアクセサリーを贈り合います。このほか、男性のほうからは必ず結納を渡します。結納について女性からの要求があれば、男性はそれに答えなければなりません。まるで取引のようです。

 嫁入り道具は、結婚式の前日に男性の家に届けます。タンスや机、化粧台などがありますが、女性の実家の社会的地位によって、その数が違います。嫁入り道具を運び込む「御輿」の数で、社会的地位がわかるというわけです。裕福な家庭では、50台近くもの御輿を用意します。逆に貧しい家庭は10台前後です。でも、どちらにせよ、用意する御輿の数は偶数と決まっています。

 このように、いろいろな準備を経て、ようやく式を挙げられるのです。昔は、挙式のことを「迎娶」あるいは「迎親」と呼んでいました。つまり、お嫁さんを迎えることです。儀式はほとんど新郎の家で行います。

 【参考】

 「八字」とは、出生した時の年、月、日、時刻を特定な規則に基づき、10「天干」と12「地支」を割り出し、組み合わせた命式のことです。命式の構造は年干支、月干支、日干支、時干支に区別されるため、干と支が四つずつになり、又、総数がちょうど八つになる事で、命理上では「八字」、または「生辰八字」とも呼ばれています。年、月、日、時刻で計算される干支はまるで四本の柱のようなため、「四柱」とも呼ばれます。八字推命は四柱推命と同じものを示しますが、後者の方が日本では馴染まれている呼び名と言えます。

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