北京に来たことのある方なら、「秀水街」という場所の名前を一度は聞いたことがあるでしょう。北京にきたら、万里の長城に登って、北京ダックを食べて、秀水街をぶらぶらするのが最高だと言われています。北京で最もよく知られている衣料品やバッグなどの市場です。外国人観光客にとっては、万里の長城、故宮などと並んで、お馴染みの場所となっています。
20年前、各国の大使館が集中する北京東部にあるこの市場は、外国人の間で、安価な衣料品を求める買い物スポットとして、有名となりました。当時は、屋外に数多くの小さな販売店がひしめくように軒を連ねて並んでいて、その趣を求めてくる観光客も多かったようです。また、特にシルク製品や洋服の品揃えが多く、人気を集めていました。しかし、ここ数年間、秀水街市場の一部のお店で、偽ブランドの製品が販売され、多くの批判を浴びました。そして、2005年1月7日、屋外市場としての秀水街は閉鎖され、その長年の歴史にピリオドを打ったのです。
それから間もなく、秀水街は7階建ての大規模なビルとして生まれ変わりました。小さな路地にひしめいていたお店の多くは、テナントとして中に引越し、営業を再開しました。新しい建物の建築面積は28000平米で、営業スペースは数千店が入れる規模といわれています。
地下鉄の出入り口は「秀水街ビル」に直通となっています。また、青空市場だった当時は懸案だった駐車場の問題も、観光バスがちゅうしゃ可能な広いスペースが出来て、解決されました。
秀水街ビルの周りは100ヶ所ほどの大使館が並ぶ「大使館街」で、また高級ホテルやオフィスビルが立ち並ぶ場所です。近代的で清潔なビルとなった秀水街は、昔とは趣を異にしますが、やはり多くの外国人が訪れ、ショッピングを楽しむ場所となっています。また、インターネットを通じて、世界中に向けて新商品の情報を提供するなど、新しい時代に対応したサービスも始めました。
これからの秀水街はますます魅力的になっていくでしょう。
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