中国では、日本と同じく6・3制の義務教育、つまり小学校6年間と中学校3年間の計9年の義務教育制度を実施しています。
2006年、教育省が発表したデータによると、全国には小学校の就学児童が1億800人おり、適齢期の子供の99.15%が就学しています。そのうち、男子児童は99.16%で女子児童は99.14%。すなわち男子のほうが就学率が0.02%高いという結果が出ています。未就学の主な理由は、?家族が貧しい、?体に障害がある、です。また、小学校を卒業できず、途中で退学した子供の数は、女子児童が0.47%で、全体平均の0.45%を上回っています。
小学校に通えない、または中退せざるをえなかった児童は主に貧しい地域に集中しています。しかも、女子が男子より多いという現象も注目すべきです。
女児の教育を保障するために、中国児童少年基金は、「女子児童を校舎に戻そう」という「春のつぼみ計画」を1989年にスタートしました。
女児は将来、母親になります。彼女らに十分な教育を受けさせることは、社会全体の将来にとっても、重要な事業といえます。これまで「春のつぼみ計画」によって、支援を受け、小学校に戻った女児の数は約200万人います。
この事業は、学校教育に限らず、女子児童に対して、様々な職能の訓練や生活上の知識などを教えるなどの活動も行っています。
「春のつぼみ計画」に加えて、このような学校に通えない女児を救う活動は、様々な形で行われていて、全ての子供たちが等しく十分な教育を受けられる社会を目指して、取り組みが行われています。
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