アイルランド人、リチャード・ドランさん、中国語名、董漠カンさんはまず北京の外国人演芸コンクールで優勝して、テレビ・ラジオのパーソナリティなどを務めつつ、中国の漫才の師匠に弟子入りして、おしゃべりに磨きをかけています。
董さんは中国に来て8年間。英語教師、留学生、テレビやラジオ番組のキャスターなど多くの肩書きを持ってきました。今年30歳になる董さんは、中国人の女性と結婚して、二歳になる息子さんがいます。
董さんは、テレビ局では「在北京、北京にいる」という週一回の番組、そして、ラジオ局では月から金までの毎日放送の「モーニング・リズム」、それに、北京放送の「外国人の目に映った中国」の番組を担当しています。
董さんみたいに、中国のテレビやラジオで活躍している外国人がまた数人かいますが、董さんもその一人として、いいことは何ですか、また悩みはありますか?
董さんはこのように言います。
「仕事の関係で多くの人々と付き合いますから、多くのチャンスに恵まれるのがいいことですね。悩みといえば、一つ、思い出しました。大山さんのこと、中国の方々に良く知られるカナダ人ですが、彼は私よりも長く、13年ほど中国にいます。かつて、彼と一緒に番組を作ったことがあります。収録が終わって、みんなで食事をしたとき、あるスタッフが、『大山さん、箸をうまく使っていますね』と感心して言いました。これは、泣くに泣けず、笑うに笑えない褒め言葉です。大山さんは13年間も中国にいるのに、いまなお『箸の使い方』ぐらいのことで褒められるというわけです」
このように、董さんは、こうした文化的背景が違うことによってもたらされる困難を乗り越えて、いまも頑張っています。
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