台湾は「宝の島」ともいわれます。豊富な資源、美しい島の風景がそういわれる所以です。南北に細長い島で、面積は3万6000平方キロ。北海道の約半分ほどの広さで、人口は2300万人です。アジア大陸の南東にあり、アジア各地の交通の要所ともなっています。
台湾に関するもので、大陸の人々にとって最も身近な存在は、台湾から大陸に進出、投資した企業です。中国大陸の対外開放政策が進むにつれて、台湾から大陸部に投資を行なう企業家が増えつつあります。
台湾の関係部門の調査によると、大陸にある台湾企業のおよそ9割は、交通の便利な沿海地域に集中していますが、大陸の西部開発が進んだこともあり、中国大陸の西部地域、例えば四川省などにも進出企業が多くなっています。
業界別では、第一位が「製造業」、続いて「サービス業」で、「農業」が最も少ないということです。また大陸にいる台湾企業家はおよそ60万人あまり。さらに大陸部で雇用されている台湾の人々は40万人以上います。つまり、大陸部で何らかの形で職を持つ台湾の人は合わせて100万人以上いるということです。
大陸と台湾は、同じ言語を使用し、同じ伝統と文化を持ちますが、それぞれの発展の道を歩んできましたから、互いに理解が不足しているのは事実です。その例を挙げてみましょう。
台湾の男性と、中国大陸の女性が結婚した一組の夫婦があります。夫は、台湾企業の従業員で、女性は飛行機の元客室乗務員です。二人が恋愛していた時、双方の親から猛烈な反対に遭いました。
女性の両親は台湾の男性に偏見を持っていました。台湾の男性はいやらしい人が多く、また「けち」な人が多いというのです。そんな人と結婚して、娘が幸せになれるかどうか心配したのです。
こんな二人ですが、いまは子供が生まれて、幸せな三人家族となっています。夫は、もう台湾に帰らず、一生大陸に住むということです。
このようなお互いの偏見が、結婚や互いの交流の障害になることは少なくありません。そこで、大陸では、お互いの無理解や偏見を少しでも解消していこうと、様々な取り組みを行なっています。中華全国台湾同胞連合会が、台湾の若者を招いて、この夏開いたサマーキャンプもその一つです。
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