首都・北京を中国の心臓と例えられるなら、この心臓のそのまた中心は天安門広場だと言っていいでしょう。天安門広場は、国慶節のパレートや、外国からの元首を迎える式典を行なう場所です。
その天安門広場で毎日行われる儀式があります。国旗の掲揚式です。北京のメインストリート、長安街を隔てて天安門城の南にポールが立てられ、ここで毎日、日の出と日の入りにあわせて、国旗の揚げ降ろしが行われます。
いずれも身長180センチ以上の若者から構成される36人の武装警察官が専門の儀じょう隊を編成し、天安門城の下の門から出てきて、統率のとれた歩調で中国の国旗、五星紅旗を担いで広場にやってきます。
こうした風景は毎日、繰り返されますが、いつも見物者でいっぱいです。日の出、日の入りと同時に行われますから、毎日、常に時間が変化します。冬は7時ごろでそれほど早くないですが、今は朝5時10分ごろ、大変朝早いですが、それでも、毎日人でいっぱいになります。
北京で売られているほとんどの新聞は毎日、翌日の国旗の掲揚時間と、その日の降旗の時間を掲載しているんですよね。ま、それだけこの行事が市民にとってなくてはならないかけがえないものだということでしょうか。
特に、1月1日の元旦と10月1日の建国記念日は、合わせて62人からなる楽団が国歌を生演奏し、いつもより華やかに儀式が行われます。6千人あまりが訪れるそうです。天安門広場の国旗掲揚式は中国人にとって一度は参加してみたい儀式です。
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