女性が社会とどう関っていくか、という女性の社会進出の問題は、日本と同様、中国でもやはり論議の的となっています。「女性の社会的地位」という点では、よく言われるように中国は日本よりも一歩進んだ面はありますが、しかしまだまだ就業、教育、子育てなどにおいて課題は多く残っています。
中国国務院新聞弁公室が去年発表した「中国における男女平等と女性の発展状況」白書によると、2004年現在、中国共産党員のうち、女性党員は1295.6万人に達し、全体の18.6%を占めています。また、市長、副市長などの責任者をつとめる女性は368人。女性の政治への参加意識が強まっていることが分かります。一方で、現在でも男女不平等が解消されておらず、一部の地域では女性の権利を侵す行為が行われていることも指摘されています。
こんな中、女性の地位向上を目標に掲げた一つの団体があります。「婦女連合」です。
婦女連合、正式名称は中華全国婦女連合会で、中国の全国的な婦人組織です。その活動は、職場や家族における女性のあり方を模索し、女性の教育、就労、医療、技能養成など各分野でサポートするとされています。
婦女連合が進めている活動は、「睦まじい家族を」というキャンペーンです。主には、中国の家族のあり方について話し合うシンポジウムを開いたり、関連の番組をテレビ局と協力して制作するなどして様々な啓発活動を行っています。
今、この婦女連合がメインとなって進めているプロジェクトには、「母なる水の穴蔵」プロジェクト、「母親の健康のため」プロジェクト、「つぼみ計画」などがあります。
「母なる水の穴蔵」プロジェクトは西部地域の水不足の農村部で水の貯水穴を掘って、地元女性と児童の生活条件を改善しようとする活動、、「母親の健康のため」プロジェクトは農村部の女性のために医療条件を整え、また薬を送るというもの。また「つぼみ計画」は貧しい家庭の女の子を学校に通わせるプロジェクトです。
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