水利部の汪恕誠部長は、このほど記者インタビューに答えて、第11次五カ年計画(2006~2010年)期間に中国は以下の五大措置を講じて水資源不足問題を解決する、と強調した。
1、水資源受入能力に適合する節水型社会建設に邁進する。
節水型社会建設の核心は制度の確立にあり、総量規制と割当量管理をリンクさせた水管理制度の確立にある。水権、水市場理論を基礎とした水資源管理体制を構築し、経済手段を主とした節水メカニズムを形成させ、自律的発展の節水モデルを確立させる。第11次五カ年計画期に、事業所工業増価値用水量30%低減の実現に努力し、農業灌漑用水有効利用係数を0.5に向上させ、基本的に全国灌漑用水総量のゼロ成長を実現する。
2、洪水リスクを十分に考慮し、人と洪水のハーモニーの実現に努力する。
第11次五カ年計画期には、大河川、大都市、中都市、重要施設の洪水防止、安全確保に努力し、水害問題、水資源不足問題を有機的にリンクさせ、科学的に洪水資源を利用する。
3、水環境受入能力に基づいて、水機能区の管理を強化し、水資源を保護する。
第11次五カ年計画期に、中国水機能区の水質基準到達率を60%以上に、対都市給水主要水源地の水質基準到達率を95%に引上げる。法に依拠した河川に流入する汚染物質排出口の監督管理を強化する。積極的に汚染物質排出権の有効管理、有償交換を模索し、経済的手段による汚染防止を運用する。健全な飲料水水源保護区制度を確立し、飲料水水源を保護する。各種の突発的汚染事故に臨機応変に対応する能力を向上させる。
4、社会主義の新農村構築についての目標は、適切に農村の水利を強化する。
第11次五カ年計画期に、1億人の農村人口の飲料水安全問題を解決し、農村が抱える飲料水安全問題の対象となる人口を1/3減少させる。新たに節水灌漑工事面積を1000万?拡大し、純有効灌漑面積を200万ムーとする。危険な貯水池の危険排除、強固化工事を継続し、貯水池機能を回復させ、隠れた危険を解消する。
5、開発と保護の関係をバランスよく処理し、健全な河川を維持する。水利、水力発電工事がもたらす生態面への影響を重視し、水利工事が生態と環境に与える影響の評価システムを確立し、プロジェクト実施機関の生態環境に対する保護措置を適切に実施する。
水は自然資源であり、また経済資源、戦略資源でもある。汪恕誠部長は、水資源の不足と汚染などの問題は、すでに中国の持続的発展に対するボトルネックとなっており、今後20年間で中国が実現を目指す小康(ややゆとりのある)社会という目標が直面している深刻な挑戦である、と強調した。
「チャイナネット」
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