窯洞(ヤオドン)は中国西北部黄土高原で生活している住民の古い住宅の形です。地元住民が窯洞に住む歴史は何千年も続いており、そこでの生活も独特です。
陝西省北部延安市の万花山郷の花園村では、数百戸の農民が殆ど窯洞に住んでいます。53歳の張志俊さんはこの村の普通の農民で、二人の息子が結婚して、一人の息子には男の子、もう一人の息子には女の子がいます。3世代が一緒に窯洞に住んでいます。窯洞での生活について、張さんは、「窯洞はいい。この窯洞はお爺さんが住み始め、もう4代がここに住んだ。今、孫もこの窯洞で生まれた。ここを離れたくないね。冬は暖かいし、夏はすずしい。本当にいい」と話してくれました。
4千年以上の昔から、陝西省北部の黄土高原に住んでいた人は穴を掘って住む風習を持っています。ここの高原の黄色い土が粘り強くて固いので、崩れることはあまりにも少ないのです。窯洞は殆ど、山の麓に造られています。天然の土の壁を水平に掘り、穴を作る作業は簡単で、コストが低いです。そしてここに住むのは冬は暖かくて、夏は涼しいからです。今の時代になっても、窯洞はまだ黄土高原に数多くあり、ここに住む人口は4千万人以上になっているでしょう。
窯洞は普通高さが3メートルぐらい、広さが3メートルで、奥行きが20メートルあります。入り口はすべて太陽の方向にあるため、太陽の光を十分に利用できます。最も簡単な窯洞は土を掘っただけのもので、これは土窯洞と呼ばれています。土窯洞を石で固めると、石窯洞となります。当然、煉瓦で窯洞を固めれば、煉瓦窯洞と呼ばれます。陝西省では、普通、煉瓦窯洞の外見はもっときれいです。
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