ナシ族は総人口277,750人で、雲南省西北部海抜2000メートルの高原盆地に住んでいます。長江の支流金沙江を境に、人口の約90%が西側の麗江ナシ族自治県とシャングリラ県南部に集中し、東側の寧浪県の濾沽湖周辺にはナシ族の分家という仲間のモソ人が暮らしています。
ナシ族は独特な文化で誇りを持っています。中華民族園ナシ村で働いている李紅艶さんが自民族の言葉で新年の挨拶を伝えてくれました。
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雲南省の麗江からはるばる北京で就職を決めた李さんにとって、2006年の願いはいったい何でしょうか。
「家族全員の健康は一番の願いだわ」
やっぱり家族のことを第一位に考えていますね。ところで、豊かな文化を持っているナシ族はどんな風俗習慣がありますか。
「われわれナシ族にとって、一番大事な風俗習慣は「打跳」という踊りを踊ることです。毎日夕食の後、人々は「四方街」という麗江の旧市街に集まって踊りを踊ります。お年寄りはもちろん、若者も参加してくれます。祝祭日になると、「打跳」はもっと盛んに行われますよ」
また、多彩な民族文化はナシ族の民族衣装からも見られますよ。ナシ族女性の民族衣装はとっても鮮やかなものです。帽子、肩掛け、上着とスカートがワンセットになっています。
「われわれナシ族女性の民族衣装は「披星戴月」(星を掛け、月をかぶる)と言います。なぜかと言うと、肩掛けには七つの星、帽子には七つの月が刺繍されていますから」
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綺麗な民族衣装を身に纏ったナシ族の女性を見てみると、羨ましくてたまらなかったのです。しかし、次の内容を聞くと、びっくりしました。
「ナシ族の女性にとって、勤労は何よりの美徳です。太陽が出るまで畑仕事に出かけ、星が出るまで農作業を続けています。ですから、われわれの衣装には星と月が飾り物になったの」
ナシ族の女性は確かに働きもので、尊敬すべきですね。でも、畑仕事をそんなにたくさん任されているとは、ちょっと思わなかったですよ。
実はナシ族の一部は今でも母系社会の伝統を保っています。つまり、女性が一家の責任者として、畑仕事はもちろん、家庭の営みも全部担当するとのことです。その代わりに、男性は家事などをしたりしています。普通の家庭とは逆ですよね。羨ましがる男性、たくさんいますよ。でも、今そのような伝統はだんだんなくなり、男性でも外を出て働くようになっています。(つづく)
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