中国西北部の新疆ウイグル自治区は中国で石油埋蔵量が最も豊かなところです。中国最大の油田??塔中油田は新疆南部のタクラマカン砂漠にあります。
塔中油田は新疆タリム盆地の中心にあります。最新の資源調査によりますと、塔中油田の資源総量は160億トンもあり、そのうち、石油資源は80億トンで、天然ガスは10万立方メートルです。国内外の地質専門家や学者は塔中油田のことを「21世紀中国の石油戦略交代地区」と呼んでいます。
塔中油田は中国では、西部のガスを東部に輸送する『西気東輸』プロジェクトの起点となっています。西気東輸プロジェクトによって、新疆タリム盆地の天然ガスは河南省、安徽省、江蘇省、浙江省、上海などの東部地区へ輸送され、中国の経済発展で重要な役割を果たしています。このプロジェクトは去年12月に竣工し、既に天然ガスの輸送が始まっています。
前世紀80年代、中国は塔中油田の採掘を始め、全国各地から2万人の技術者がタリム盆地に入り、難しい石油とガスの探索作業がスタートしました。
これら技術者のうち、多くの若者は情熱と夢を抱えて、ここで新しい生活を始めました。
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今年37歳の李延光さんは1990年に大学を卒業し、新疆へ来ました。李さんは新疆で15年間も仕事してきました。李さんの故郷は中国の南にあり、自然条件は新疆よりずっと優れています。新疆の生活を尋ねたら、李さんは列車内での出来事を笑いながら語ってくれました。
「新疆へ来たばかりの頃、一番困ったことは水不足です。新疆行きの列車で水さえあれば心配ないよと言ったものです」
李さんは厳しい自然環境に屈服せず、同僚たちと一緒に多くの油井を発掘しました。そればかりではなく、彼らは世界で最も長い砂漠道路、タクラマカン砂漠道路を敷設し、遠く離れた新疆の天山と昆侖山を繋げました。それによって、新疆南部と和田地区から北部のウルムチまでの距離は600キロも縮まったのです。
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