こうして朱元璋は、何倍もお代わりしたが、見るとばあさんはいっぱいもまだ食べていない。
「おばさん、おばさんはおいらばかりに食べさせ、どうして自分は食べないの?」
「心配ないよ。まだ沢山あるんだから!安心して食べな」
こうして朱元璋はその日は久しぶりに腹いっぱいだべたそうな。
と、次の日、ばあさんはニコニコ顔で物乞いから戻り、またそれを暖めてから朱元璋に食べさした。
「あれ?おばさん、今日のこの真珠翡翠白玉湯は昨日のよりおいしいね」
「そうだろう?それは中身が増えたからさ」
「中身が増えた?」
「そうだよ。それに明日のはもっとおいしくなりそうだよ」
これを聞いた朱元璋は、安心して食べ始めた。
そして次の日の夕方、ばあさんは今度はかごいっぱいのものを持ち帰り、それをかのボロ鍋にどんどん放り込んで火にかけた。
「ほんとに不思議だね。この三日間というもの、坊やはついてるよ。こんなに沢山のものを食べられるんだから」
こうして朱元璋は先日よりうまい真珠翡翠白玉湯を沢山食べたあという。
「おばさん、どうもおいらのためにありがとう。おいらの病気もかなりよくなったみたいだし、明日はおいらが物をもらいに行くよ」
これを聞いたばあさんは少しおかしな顔をした。
「お前には無理だよ」と。
さて、その翌日も夕方、ばあさんは戻ってきたが、朱元璋は病もちゃんと良くなっていたので、祠を離れることにした。そこで朱元璋は、ばあさんの手をとり何度も何度もお辞儀した。
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