米インテルは5日、湖南省長沙市のアニメ制作会社・湖南宏夢カ通伝播公司と協力して、同社にとって世界で初めてとなるコンピュータ・グラフィックス(CG)技術開発センター「インテル解決方案センター・デジタル動画」を設立した。中国のアニメ開発・制作を、情報・技術面で大きくサポートする。湖南宏夢カ通伝播公司の王宏董事長(会長に相当)は、「将来、アニメ界での『東洋のハリウッド』を目指す」との意気込みを示した。
王董事長は、中国の有名なアニメキャラクター「藍猫」の考案者だ。王董事長が設立した湖南宏夢カ通伝播公司は、中国最大のアニメ制作機関であり、また国家級のアニメ産業基地の1つとなっている。同公司のアニメ制作量は、年間約330時間分。同公司がこのほど打ち出したアニメキャラクター「虹猫」「藍兎」は、全国の子どもたちに人気だ。
インテル解決方案センターの沈毅・北アジア区総監は、「インテルのコンピュータ技術は、動画分野への応用で多くの成功を達成している」と話す。インテルは過去に、「ファインディング・ニモ」「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」など世界のCG映画大作に技術サポートを提供している。EM64T(64ビット拡張機能)技術とハイパー・スレッディング・テクノロジに対応したCPUにより、メモリを拡張しアプリケーションソフトの処理能力を引き上げることができる。インテルによる映像生成プラットフォームを利用することで、CGの制作水準と生産効率が大きく向上するとみられる。
湖南省科技庁の陳仲伯副庁長は、インテルと湖南宏夢カ通伝播公司の協力について「両社の協力は、長沙市を『アニメの都市』にするための重要な一段階となるほか、中国アニメ産業の国際競争力をきっと高めてくれるだろう」との期待を示した。長沙市には現在、アニメの開発、制作、出版、発行、教育、放送などに携わる機関が18あり、従業員は計1600人を超える。国家広播電影電視総局(放送担当部門)が認可したアニメ産業基地9カ所のうち、2カ所は長沙市にある。長沙市は、名実ともに「アニメの都市」となっている。(編集SN)
「人民網日本語版」
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