ハイテク産業を育成し、発展を図るため、中国では15年前から外国の進んだやり方を参考にして、50余りの国家クラスのハイテク産業開発区が設立されました。
深センハイテク産業開発区の敷地面積は11平方キロにわたり、区域内に進出した企業は1000社余りに達しています。これについて、深セン開発区管理委員会の責任者は「自主的な知的所有権の持つ産業を育成し、発展させることは開発区が目指す目標の一つです。」として、更に「自主的な革新を堅持し、世界一流のハイテク産業開発区を建設することは我々の目標です。企業或いはその他の機構の革新能力を向上させ、大量の自主的な知的所有権を持つ製品を開発するには、一流の革新環境が必要です」と述べました。
企業育成機関をつくることはハイテク産業を発展させる外国の主要経験の一つと言えます。それは主に、発展の見通しのある企業のため様々な必要な設備や関連サービスを提供することです。長年来、深センハイテク産業開発区も企業育成機関・企業を育てる役割を担う『孵化器』の創設を非常に重視しています。深セン天和製薬企業はもっとも早く、そうした体制を取った企業の一つです。李嘉総経理は「我々は工場の建物から、実験用付属設備まで全部揃えています。こうして、我々は企業をわざわざ立ち上げるための基礎準備の手間がなくなり、とても役に立ちました。『孵化器』のおかげで、天和製薬企業はガン細胞の拡散を抑制する薬の開発に成功し、すでに臨床試験に入りました」と話しています。
現在、深セン開発区のバイオ企業の40社余りのが『孵化器』を設置し、そのうち、70%が帰国留学者が創設したものです。これらの企業の開発は診断用薬剤、遺伝子プロジェクト、ワクチン、腫瘍の予防治療薬などの分野に及んでいます。
深セン開発区バイオ孵化器有限公司の責任者邱萱さんは「孵化器創設の角度から言えば、最も重要なのは企業の創業に便宜を提供することです。例えば、資金不足の場合、政府が支援金を提供し、人材が足りない時には、政府がそのために無料で招聘することです。」と述べました。
また、仮想大学を作り、企業の刷新能力を強化させました。深センは中国で、改革開放後に建設された新しい都市で、まだ25年間の歴史しかありません。現在、12の高等教育機関がありますが、その中に一校の総合大学しかなく、人材の養成能力と科学研究開発のレベルは企業の発展の必要を満たすことが出来ません。このため、6年前から、深セン開発区は仮想大学を作りました。北京大学や、清華大学、香港科学技術大学及び中国科学院を含む数十校の大学と一部の研究機関がこの仮想大学の運営に関わっています。
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