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裘継戎:僕にとってただ信仰ではない。

2009-01-13 09:47:56     cri    

 

 裘継戎は1985年に梨園の名門・裘家に生まれ、元の名は裘子千、父親の裘少戎は息子が祖父の裘盛戎の跡継ぎになれるようと願って、名前を「裘継戎」と変えました。裘派(裘桂仙)の四代目の継承者であり、役柄は「浄」(隈取をする役柄)です。「裘派」の特徴は中国語で言いますと、「以声傳情、就情使腔」、これは「声で気持ちを伝え、気持ちによって節回しを使う」という意味です。祖父の裘盛戎は胸腔の共鳴を活かした「浄」の伝統的な歌い方を超えて、頭部の共鳴を使う裘派独特の歌い方を創始しました。声が大きくて通るだけでなく、弾みがあり味わい深いものです。昔から、「旦怕笑浄怕哭」という言葉があって、「旦の役柄は笑いが苦手で、浄の役柄は泣くことが苦手だ」という意味ですが、裘派ならではの歌い方は「浄」の悲しみや切なさを完璧に表現しています。

 外から見ると、裘継戎はとりわけ恵まれていて、運がいい人だと思われがちですが、本人はこれについてどう思っているでしょう――。裘継戎と会うまで、私はずっとこのことを考えていました。その日が公演は三国志を題材とした『龍鳳呈祥』という演目で、裘継戎は孫権を演じました。私より年下なのに、どうやってこんなに上手に複雑な心理をもつ人物を演じられるのか。そんなことを考えながら楽屋を訪ねました。

 

 「どうでしたか?」と、裘継戎は私が声をかけるより先に問いかけました。

 「とても勢いがあって、よかったですよ!」

 私の答えを聞いて、裘継戎は全く喜びを隠さずに目を細くしました。

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