2003年4月1日にこの世を去った香港の人気俳優・張国栄(レスリー・チャン)の11周忌に当たる1日、張之亮（ジェイコブ・チャン）監督の新作3Dファンタジー「白髪魔女伝之明月天国（White Haired Witch）」(4月25日公開)の主題歌に張国栄の「紅顔白髪」が採用されることが発表された。93年版の「キラーウルフ(原題：白髪魔女伝) 」では、主役の卓一航を張国栄が、主役の魔女・練虹裳を台湾の女優・林青霞(ブリジット・リン)がそれぞれ演じていた。新華網が報じた。

　新キラーウルフに同曲が採用されたことは、前作を引き継ぎながら新たな武侠傑作を世に送り出すという、製作者らの決意を示している。同作品の配給会社・博納影業集団は同曲の著作権を、台湾のレコード会社・ロックレコードから超高額で取得したという。張国栄を記念するため、博納影業は1日に、同曲のMV(ミュージック・ビデオ)の一部を公開した。完成版のMVも近く発表される。

　新キラーウルフでは、博納影業のほか、幸福藍海影視文化集団や優酷土豆集団も配給に加わり、香港の映画監督、徐克(ツイ・ハーク)が芸術監督を、中国の映画監督、黄建新(ホアン・チェンシン)がエグゼクティブ・プロデューサーをそれぞれ務めている。同作品で張国栄が演じた卓一航を演じるのは人気俳優・黄曉明(ホアン・シャオミン)。一方、練虹裳を演じるのは人気女優・范氷氷(ファン・ビンビン)だ。

　巨額の資金をはたいて「紅顔白髪」の著作権を取得したことに関して、博納影業の于冬・総裁は「価値がある」とし、「アレンジを加えることも、主演の誰かに歌ってもらうこともせず、張国栄のオリジナルを採用した。オリジナルから伝わって来る思いや感情が、新キラーウルフにぴったりだから。それに、前作にも思い入れがある。これは映画人としての思い」と説明した。

　ファンから「哥哥（お兄さん）」の 愛称で親しまれた張国栄がこの世を去ってから11年目に当たる今年、その歌声が再びファンの元に届けられ、黄暁明の演技にも自然と注目が集まるだろう。そのことに関して、黄暁明本人は「張国栄が主演を務めた前作を再現することも超えることもできない。僕の心の中で、彼は永遠のアイドルであり、名優。新版と旧版の卓一航には違いがある。でも、僕は『哥哥』の目つきや雰囲気を参考にした。『哥哥』が演じたことのある役を演じることができとてもうれしい」と語っている。「人民網日本語版」より