チベット仏教の発祥地として有名な山南地区には、世界にその名を知られる3つの寺院があります。今日ご紹介するのは、チベット最古の僧院であるサムイェ寺です。チベット王によって、シャーンタラクシタ(寂護)とパドマサンバヴァ(蓮花生大師)がインドから招かれ、762年にサムイェ寺を創建しました。シャーンタラクシタが僧院長となり、7人のチベット人を出家させ、チベット初の出家僧が誕生した僧院でもあります。
サムイェ寺の建物の配置は、仏教が説く宇宙構造を模したマンダラを表しています。また本堂の1階がチベット様式、2階は漢族風、3階がインド様式の独特な構造になっているのが特徴です。(取材・写真:劉 睿)
3本の柱は、それぞれシャーンタラクシタ、パドマサンバヴァ、ソンシェン・ガンポを表し、礼拝に来る人々は額を柱に当て経文を唱える。
境内に祀られている千手千眼観音像。少し黒くなっている部分は、当時建てられた時代のもので、比較的白いのは後に修復されたもの。
境内にあるマニ車。本堂を囲み、人々は時計回りにマニ車を回しながら礼拝する。
サムイェ寺は観光客で賑わっているほか、地元の人々も後を絶たない。近くに住んでいる人に限らず、少し離れた村や地区からも、幅広い年齢層の巡礼者がやって来る。
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