18日は陰陽五行説に基づく選日の1つ「三伏」(さんぷく)の初伏(しょふく)に当たる。夏の最も熱い7月中旬から8月中旬にある「三伏」(今年は中伏が28日、末伏が8月7日)の頃は、気温・湿度が高く、気圧が低く、風がほとんどないというのが特徴。この酷暑の時期は、中国医学からすると「冬の病気を治す」のに適した時期となる。この時期はさっぱりした物を中心に食べ、イライラしたり、晩く寝て速く起きるという生活習慣になったりしないよう気を付けなければならない。また、長時間クーラーをかけた部屋で過ごさないことが、夏の時期に心を整える秘訣だという。中国国営の通信社「中国新聞社」のウェブサイトが伝えた。
▽「冬の病気は夏に治す」とは?
中国医学の「冬の病気は夏に治す」という伝統的な概念では、春から夏にかけて体内の「陽気」(身体を温める働きをする)を養うという「春夏養陽」の原則に基づき、冬の寒い時期に発症・重症化しやすい喘息(ぜんそく)や慢性気管支炎、鼻炎、再発性呼吸器感染症(RRTI)、免疫機能の低下、慢性のリュウマチ、関節炎、慢性の下痢、霜焼け、アレルギー性疾病などの治療を、症状の軽い夏の暑い時期に行い、冬の発症を最低限に抑えられるよう予防する。
▽「冬の病気は夏に治す」方法は?
「三伏」の時期は、皮膚と筋肉の隙間が広がり、体の代謝が盛んになる。「冬の病気は夏に治す」方法には、漢方薬をツボに貼る「貼敷療法」やもぐさ・お灸、マッサージなど体の外側からの刺激によって、治癒を図る外治法と中国医学理論に基づいて食材、中薬を組合せた料理「薬膳」や漢方薬の服用、滋養強壮の漢方薬を煮出して飲むなど、体の内側からの刺激によって、治癒を図る内治法がある。さらに、薬液に患部を浸す方法やツボ注射、推拿(すいな)マッサージ(中国式整体)などさまざまな方法がある。
▽「冬の病気は夏に治す」は誰にでも適しているわけではない
「冬の病気は夏に治す」という概念は慢性の病気には効果的だが、誰にでも適しているというわけではない。特に高齢者の場合は逆効果になってしまわないよう注意しなければならない。通常、高齢者の「陽気」不足や肺気量不足、低体温、痛み、免疫力低下などの疾病は春から夏にかけて治療するとほかの季節より効果的だが、悪性腫瘍や極端なアレルギー体質、糖尿病などは夏に治療するのに適していない。
「人民網日本語版」より
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