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四川大地震 震源地・映秀鎮の人々~その一

2009-04-28 17:55:50     cri    

 マグニチュード8の四川大地震から一年が経とうとしています。中国民政省によりますと、この大地震で死者6万9188千人、負傷37万4千人、行方不明1万8千人。400万世帯余りの住宅が壊れ、被災者が4600万人を超えています。

  大地震の震源地は汶川県映秀鎮。ここは都江堰市から岷江に沿って、山道を約20キロ行くところにあり、世界自然遺産の九寨溝やパンダ保護研究センター・臥龍の南玄関でもあります。

  面積115平方キロメートル、人口1万2千人、水力発電が盛んなこの町は、地震で99%の家屋が倒壊し、6566人の命が奪われました。空中撮影した映秀鎮の廃墟は、四川大地震の代表写真にも使われています。  世界から注目されているこの町は今、復興を目指している最中です。4月にまとまった再建計画案では、映秀鎮は耐震建築のモデル地区、地震の遺跡を生かした観光の町に生まれ変わるとしています。

  大地震からまもなく1年。震源地の映秀鎮では人々が何を考え、どのように暮らしているのか。4月初旬、四川を訪れました。

(左)4月初めの映秀鎮      (右)映秀鎮再建イメージ図

蔡代敏さん 四川省都江堰市汶川鎮映秀鎮副書記


震源地・映秀鎮の復興 
小さくて美しい観光の町を目指す

   

世界から注目されている震源地・映秀鎮。その復興事業の第一線で陣頭指揮に立っている人に、29歳の汶川県生まれの蔡代敏さんがいます。
 汶川県青年団書記から映秀鎮副書記に就任したのは、去年6月のことでした。「3年の復興計画をできれば2年で完成せよ」の指示を受け、仲間たちと「5プラス2、昼プラス夜」(土日返上、昼夜働こう)をモットーに、仕事に取り組んでいる多忙を極める人でもあります。

過ぎ去った一年をどう振り返りますか。

――映秀鎮のみならず、四川省全体にとっても、並々ならぬ一年でした。地震は甚大な被害を及ぼしました。しかし、見方を変えれば、白紙の上で新しい町を描いていくことでもありますので、そういう意味では、今、発展のチャンスと希望に満ちているとも言えます。

 政府や各界、そして、日本を含めた各国が一番困難な時に助けてくれた恩は忘れません。感謝の気持ちでいっぱいです。いつか、私たちも他人を助けてあげたいという気持ちを皆、抱いています。

再建作業の現状はどうなっていますか。

――詳しい再建計画が認可されてから、すぐ着工できるよう、今は廃墟の整理や土地の徴用と調査測量、地質災害の予防対策など、必要な事前準備を進めている最中です。

 一番のネックは土地です。もともと山間部で、土地があまりない上、地質的に不安定な場所を避ける必要もあり、使える土地はわずか0.47平方キロしかありません。限られた土地をどう合理的に使って、人々に生活を営んでいけるかが、一番の難題と言えます。また、一旦廃墟になった所で、どうやって新しい町を作り出せるかが、これも大きな挑戦です。

 とにかく、埋め立てなどをして、少しでも土地を作り出すよう頑張っています。鎮中心部の居住人口の制限や、建築の高さと耐震性能のアップなどで対処していくと考えています。

 再建に向け、難題山積を承知しています。しかし、国内各級政府や、世界からの支援と協力に支えられているため、どんな困難があってもきっと無事乗り越え、復興を実現できると信じています。

再建において、今、一番必要なものは?

――都市計画を作る上の有益な経験とアイディア、合理的な住宅構造、建築物の耐震設計、災害予防の経験、または地震被災地に適す新素材など、諸外国の進んだ経験をどんどん取り入れたいですね。


映秀鎮は地震の断層に近いため、旧跡で再建するか、町全体を新しい場所に移転して作り直すかが、一時期論争になりました。

――基本的にはもともとの土地で再建する方針です。人々は住み慣れた土地を離れがたい上、省政府も、できれば旧跡附近での再建を希望しています。また、映秀鎮の所在地・アバチベットチャン族自治州にとって、ここが自治州の南玄関で、生命線でもあるからです。

 もっとも、地震のあった場所で復興することは、映秀鎮、ひいては四川省の人々は災害を恐れずに、頑張りぬけたという精神が現れると思います。この精神は地震救援を貫いていましたが、復興にだって、同じ精神が必要だと思います。

     地震遺跡の保護エリアに指定されている映秀鎮・漩口中学。花は今年同様咲いています…

映秀鎮の観光開発について、「悲惨な体験を観光アピールに使って」、と冷ややかな視線もあるようですが…

――アバチベット族チャン族自治州は、九寨溝や四姑娘山、臥龍、川西大草原など豊富な観光資源を有しています。地震前、映秀鎮の再計画を立案した時も、観光業の発展に力点を置く構想がありました。地震の悲しい面にばかり目を配るのでなく、生存者の今後も考えていく必要があります。

 何よりも、住宅の再建だけで復興になります。人々に住まいを提供し、さらに、生活を営んでいく環境も整えなければならないのです。

 今、廃墟の一部が保護区に指定され、さらに、遺跡公園や犠牲者墓地の整備も予定しています。こうした観光開発の主な目的は、経済の活性化と住民の増収にあり、また、大地震の教訓を後世に伝え、科学調査の場を提供することでもあります。

「3年の復興計画を2年で完成する」ことが目標のようですが…

――そうです。日程がかなり迫っています。今、スタッフ一同がモットーに掲げている言葉は、「5プラス2、昼プラス夜」(平日の5日間プラス土日、昼夜働こう)です。とにかく、力を振り絞って、地道に頑張っていくしかありません。何よりも、住民たちが一日も早く新居に引越せるようにしたいと頑張っています。

 限られた時間を効果的に使うには、先ずは農村住宅の再建を最優先課題にしています。今、再建予定の家屋はすべて着工しました。9月までに、農民全員が新居に引越しできるよう取り組んでいる最中です。

大地震から一年の5月12日をどのように迎えますか。

――道路、橋、病院など一連の再建プロジェクトを着工させることです。これをもって亡くなった人たちや、ずっと私たちのことをに関心を寄せてくれた各界の人たちに報告したいと思っています。(聞き手・写真:王小燕)

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