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第九弾 「藤間万恵 日本舞踊の会」

2011-11-08 14:13:19     cri    

創作独舞「曙光」

 藤間先生ご自身の振り付け、演舞のこの作品。

 藤間先生の姿がスポットライトに照らされた瞬間、劇場の空気がすっと大自然の中に居るかのように変化しました。

 長い羽織をまるで風のように生動させ、また波のようにたなびかせながらの祈りの舞踊からは、浩然の気があふれ出します。

 目の前で繰り広げられる幻想的な舞にただただ圧倒され、何か大きな力に引き寄せられるように、導かれるように、さまざまな心思が静まり行くようでした。

 私たちが普段思い描いている「日本舞踊」よりもややモダンな印象を受けるこの演目からは、日本舞踊のまた違った側面を垣間見ることができました。

歌舞伎舞劇「新・船弁慶」

 物語の中心となる弁慶を中央戯劇学院で演劇を学ぶ中屋章二さんが演じ、源義経を「国入奴」の楊一帆さんが演じました。静御前と平知盛の二役を藤間先生が演じたこの作品。古典的な言い回しの台詞は、私たち日本人でもなかなか耳だけで理解することは容易でありませんが、今回のコレ若シリーズでクローズアップする楊さんは、長い台詞のある義経を見事に演じきりました。主要登場人物の周りを固める船頭、船乗り、そして亡霊も中日の演者が共に担います。

 格式高い日本の伝統芸能を中国で上演するという意義に加えて、その舞台を中日の若者たちが織り成すということ。この前代未聞といっても過言ではない試みを、「文化交流使だった、私にしかできない公演」と語る藤間先生。藤間先生が残した足跡は、中日の文化交流にとっても、今回舞台を踏んだ若者たちにとっても、そしてこの舞台を観客として体感した私たちにとっても、全く新しい形で未来に繋がるメッセージなのではないでしょうか。

 (写真:オウギ、取材:馬ゲツ、文:中原美鈴)

 来週の「これからの中日交流を支える若者たち」は、「英執着獅子」を舞った雷国悦さんをクローズアップします。日本の伝統芸能に触れた中国の若者が、この舞台を通じて何を感じ、学んだのか。舞台後のインタビューに加えて、ご本人が日本語で執筆された文章をいただきましたので、どうぞお楽しみに!


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