中国においては18歳が成人年齢となっていますが、大部分の人は実質的な成人年齢は22、23歳だと考えています。これは、ほとんどの人は18歳というと未だ高校生であり、大学の入学試験のために一生懸命に勉強しなければいけませんので、一切の身の回りのことを両親がお世話してくれます。学生たちは何の心配しなくただ勉強に没頭しますので、アルバイトどころか家事でもできません。ですから、生活的にも経済的にも独立することができないため、18歳というとまだ「親のすねをかじる子供」だと捉えられることが多いようです。
私自身もかつてはそうでした。高校生の時も、大学生になっても何でもできないままで、ずっと両親に頼っていたため、なかなか自立できませんでした。その後大学を卒業してからは、自分の納得できる良い職場に就職して、自分の手で収入を得ていますから、もう両親に頼ることもありませんし、本当の意味で「大人」だと思えるようになって、とてもうれしいです。
式には後援企業のマスコットも登場
成人は、人々にとっていろいろな意味があります。成人すると、幼いころのように何でも両親に頼ることはできませんし、自立しなければいけません。自分のことは自分で責任を負うこととなります。家でも仕事でも、親孝行に尽くし、誠実かつ勤勉に仕事をして、国や社会に力を尽くして貢献するべきです。
特に女性の場合は、成人を迎えたとあれば両親にも男性にも頼らずに、より自分を尊敬し、愛して、自らの知恵を充分に生かし、積極的に社会活動や労働に取り組んで、生活の中で自分を鍛えるべきだと思います。きちんと仕事をこなすことで、経済的に自立することができますし、政治的地位•経済的地位•社会的地位を持つことができます。
現在、私はもう一人の成人です。自らが懸命に努力して、素敵な仕事に就くことができました。毎日一生懸命に業務に取り組み、両親の悩みを分かち合うこともできますし、両親に頼ってもらうことが、何よりもうれしいことだと感じています。そしてそれが、本当の意味での成人なのだと思います。
今回の中日合同成人式の取材を通じて、私は改めて「成人」ということの意味を実感しました。そしてこうした活動を展開する北京日本人留学生社団(BJSA)の今後の活動に、一層注目していきたいと思っています。
(取材、文章:李陽、写真、チェック:中原)
李陽記者の感想、正に等身大の若者を反映しているのではないでしょうか。「成人」を迎えるという人生において大切なその節目に、中日両国の若者たちが分け隔てなく、ごく自然に合同での式典を開催したこと。もちろん成人式そのものも大きな意味があることですが、会場には中日の若者以外にも外国人の姿が見られるなど、そのボーダレスな物事の捉え方に私は未来の世界の姿を垣間見た気がします。
さて、「これからの中日交流を支える若者たち」第四弾、次週の第二回は2011中日合同成人式の運営という大役を担った、北京日本人留学生社団(BJSA)の活動をお届けします。どうぞお楽しみに!
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