中国天津市ではおよそ2ヶ月前、27人の大学生がインターネットを通じて、白血病にかかっているカザフ族出身のクラスメート・アイヌールさんの治療費を解決するため、募金を募りました。これは直ちに社会に注目され、各界の人々が援助の手を差し伸べ、お金を寄付したりしています。「アイヌール」はカザフ語では月の光という意味です。
今年9月28日、研究生の試験を受ける準備をしていた南開大学の学生アイヌールさんは突然、骨の痛みを訴えました。クラスの班長楊偉偉さんの話によれば、アイヌールさんが発病したとき、顔色は青く、全身が痛んで動くことができず、体温が39.4度でした。病院へ送って医者に見てもらうと、白血球の数が5万個で、正常値の1万個よりはるかに高い数値でした。
そして、アイヌールさんは白血病と診断されました。この報を聞いて、彼女と遠く離れた西北の新疆アルタイ地区の親族はとても悲しみました。当時、アイヌールさんの先生鄭飛教師は、「この病気は非常に危ない。即時に治療しないと、3ヶ月ぐらいで死亡する可能性がある。治療すれば、医療費は極めて高く、一つの治療コースで約8万元も必要とする。治療を受けても、薬品は毒性があるので、依然として危険性をもつ。いちおう治っても、長期生存率は20%-40%しかない」と話しました。
治療中にもアイヌールさんの病状は日に日に悪化し、白血球が急増しました。治療を続ければ、さらに100万元の医療費を必要とします。これを聞いて、家の人は絶望しました。こうした悲しい場面に直面して、クラスメートたちは自分のブログで助けを求めました。そして、教師の組織の下、校内や街頭で募金活動が行われ、民生部門や慈善協会にも助けてもらいました。その結果、大きな医療費助成活動が起きました。10月5日、南開大学と天津市の繁華街に「渤海―天山にかける愛を込めた虹」と書いた横幅が掲げられました。数十人の大学生が英語や漢語、ウイグル語で町を行く人々にアイヌールさんの境遇を訴えました。「南開大学で勉強している新疆からきたウイグル族の女の子は皆様に助けてもらいたい、、、」、「白血病にかかったクラスメートはあなたの真心が必要、、、」。これを聞いた市民はぞれぞれすすんでお金を出しました。そして、この日、天津市慈善協会もアイヌールさんを救援する募金受付口座を開設しました。協会の曹秘書長は、「彼女の学習成績は優れており、少数民族地区から高い点数で天津南開大学に入学した。現在、白血病にかかり、医療費不足で治療を受けることができない。天津の市民はそれに援助の手を差し伸べてほしい」と呼びかけました。
天津慈善機構、や企業も寄付したため、医療費問題はほぼ解決されました。病院は肝細胞移植の準備を行っています。
アイヌールさんは「私はごく普通の人間です。しかし、病気になって、多くの人々から関心を寄せていただきました。非常に幸せ」と話しました。
現在、隔離病室で治療を受けているアイヌールさんは研究生の試験の準備を続けています。
社会各界が彼女のことに引き続き注目しています。天津紅十字会の募集した救助基金額は88万6000元に達し、故里のアルタイ地区の人々からの募金も50万元に達しました。そして、南開大学は貧困学生を救助する支援基金を設け、アイヌールさんのような困難にぶつかった学生を支援しています。
現在、アイヌールさんの病状は少し好転し、病院は彼女自身の肝細胞移植の新治療方法を検討しています。皆が彼女の健康回復を祈っています。(翻訳:トウエンカ)
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