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<孔子のふるさと山東省>北海救助隊

2011-03-28 13:08:44     cri    

 中国の遼東半島と山東半島に挟まれた渤海湾沿岸には煙台、大連など多くの湾岸都市があり、「中国北方の黄金の水路」と呼ばれる多くの海上航路があります。一方、渤海湾は気象変化が激しく、災害が頻繁に発生する海域でもあります。特に冬から春の間には、突発的な災害がよく起きます。

 中国政府が2003年の初めに海上救助体制の改革を行ってから、地域政府も相次いで東海第1救助隊、北海第1救助隊など4つの救助隊を設立し、これによって、中国大陸の海上救助は、ヘリコプターを取り入れた空と海からの立体的な救助へと発展してきました。

 海上で市民の命や財産及び交通の安全を確保するために、北海救助隊の隊員たちは24時間体制で任務に当たっています。交通運輸省北海救助ヘリコプター隊隊長の潘偉機長は、この仕事について次のように話しました。

 「海上交通の安全を確保することは、交通運輸省の職責の1つです。海上交通の安全はこれまで主に救助船に頼っていましたが、今はヘリコプターを取り入れています。海上の人命救助という場では、ヘリコプターの利便性とスピードは非常に優位性があります」。

 しかし、このように話した潘偉機長は、船舶でもヘリコプターでも救助をする人にとっては、ある程度の危険性があるとして、次のように話しました。

 「まずは救助を施す際の天候や海面の状況が良くない場合。そして、救助作業自体が危ないことです。これまで、約800人を救いましたが、毎回の救助の現場は異なります。例えば舟が小さかったり、障害物が多かったりして、救助にあたる人もぶつかったり、引っかかったりする危険性があります」。

 救助船を中心とした救助からヘリコプターを利用する海と空からの立体的な救助を実施したことで、北海救助隊の応急対策機能はかなりのグレードアップを実現しました。これについて、潘機長は「風や波が大きい場合、救助船が現場に着いても、ひとつの方法での安全保障しか提供できませんでした。舟が上下に揺れる落差が大きいため、近寄ることができないのです。このような場合には、舟は近寄り、波がある程度鎮まるまで待ち、見守るしか方法がありませんでした。しかしヘリコプターは違います。波から受ける影響が小さいので、救助員を下降させ、助けを求める人を直接デッキから救うことができます。また、助けようとしても、舟が沈みそうな場合には、乗組員も海に漂う結果となります。ヘリコプターなら、空中から速やかに目標を発見し、連続して救助することができます」と話してくれました。

 潘機長は救助隊に入ってから8年、100件以上の救助作業に参加したそうです。救助する際の辛さと成功した際の喜びを交互に味わい、頭の中には、毎回の救助作業の様子が刻まれていると語りました。

 空中の捜索と救助には利便性がありますが、環境的な要素に制限される場合もあります。夜間では、視野がはっきりしないため、空中の捜索は向いていません。よほど大きな危機状況でなければ、船での救助を行うことになっています。

 北海救助局には現場で救助を行う救助員以外に、救助当番室で救助作業の調整にあたる担当者もいます。北海救助局救助処の秦為志処長は記者を案内しながら次のように紹介しています。

 「救助当番は交通運輸省所属の3つの救助局と4つの飛行隊からなる独立した一つの救助指揮システムです。北京に本部があり、各局にはそれぞれ当番室があります。いずれも24時間体制で、各地、主に捜索救助センターからの危険に関する情報を収集します。情報の正確性やその程度を判断してから、場所や状況によって最も速く最も効果的な救助を行うのです」。

 統計によりますと、北海救助局が設立されてから、海上での遭難者5565人、船舶233隻を救ったということです。

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