
およそ3000年前、一つの美しい植物がリー族の先祖の目にとまりました。その植物は、リー族の言葉では「ジイベイ」と発音し、海南島固有の植物です。リー族の女性はこの「ジイベイ」から繊維を取り出し、糸に紡ぎました。さらに、この糸でリー族の錦、「リー錦」を編みました。リー錦は、中国で最も古い棉の紡績品の一つといわれています。
リー錦は、黒色とコーヒー色をベースに、青、赤、しろ、青、黄色などを使って編まれます。色のコントラストが強く、模様は花模様ではなく、直線、平行線、方形、三角形、菱形など幾何学のものが多いです。その種類はなんと160種類を超えています。これは、リー族の文化と深く関わっています。というのは、リー族は言葉はあるものの、文字がなく、暮らしの出来事を図案で表しているからです。さまざまな形をしたこれらの図案は実に巧みで、いろいろな意味を表現しています。
リー錦の図案について、リー錦のエンジニアの時海英さんは、「これらの図案はワイルド的です。リー族はワイルド的なもの、抽象的なものを好んでいます。この点は、中原で見られる美とぜんぜん違います。中原の美は繊細で、本物とそっくりの効果を追求しています」
リー錦は、染色にしても花模様にしても、身近な草花が生かされています。糸は綿花、麻、キワタノキなどから取った繊維を加工してできています。糸を染める染料は地元の植物から取りました。緑と青などは植物の葉で、黄色や紫、紅などは、花または果実から取っています。
リー錦は、民族色が豊かで、精巧で美しいことで、昔から名が知られています。およそ2000年前の漢の時代から、各王朝の貢ぎ物と指定されていました。それには、筒状のロングスカート、ブラウス、スカーフ、帽子、腰巻、帯、バッグ、タペストリーなどさまざまでした。さらに、皇帝しか着用できない龍の刺繍が施された長衣もありました。
リー錦は刺繍と機織物と、両方あります。
刺繍は、一面と両面に分かれていますが、両面の刺繍はより優れています。しかし、後継ぎできる若者が少ないことが、地元の悩みになっています。時海英さんは、 「今、両面の刺繍が出来る人はとても少なくなっています。せいぜい四、五人しかいないと思います。生地も刺繍の方法もここ特有のもので、中国のほかのところで見られないです」
一方、機織のテクニックを身につけた人は少なくありません。若者の黄麗へイさんは、その一人です。
「10代からおばあさんとお母さんに機織を教わりました。私の周りの人々はリー錦で工芸品を作るのが大好きです。これらはよく売れています。とても誇りに思っています」
海南シリーズ、今日は、リー族のリー錦についてお伝えしました。
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