ベルギーを訪問中の李克強首相は29日午前、ブリュッセルでベルギーのミシェル首相、欧州議会のシュルツ議長とそれぞれ会談しました。

　ミシェル首相との会談で、李首相は「ベルギーとの陸・海・空にわたる相互連結を健全化させ、ベルギーを中国とヨーロッパとの重要な物流センターにしたい。両国企業の相互投資の拡大をサポートし、便宜を図っていく。両国の金融機関の戦略的協力を奨励する。ベルギーと共に、アフリカやその他の地域で3者間による生産、製造業の協力をし、現地の工業化を推進したい。ベルギーとの教育、科学、観光、文化などの交流を密接にしていきたい」と述べました。

　これに対し、ミシェル首相は「中国企業がヨーロッパに投資するための窓口になりたい。引き続き欧州連合（EU）で積極的な役割を果たし、EUと中国との関係を前進させていきたい」と応じました。

　また、欧州議会のシュルツ議長と会談した際、李首相は「中国とEUは運命共同体であり、互いに最も重要な貿易パートナーとなっている。現在、ギリシャの債務問題は重要な時期にあり、ヨーロッパだけでなく、中国とEUの関係、および世界にもかかわる問題となっている。この問題が適切に解決されることを望んでいる。中国は欧州一体化を断固支持し、今後もヨーロッパの債券の責任ある所持者でありつづける」と表明しました。

　これに対し、シュルツ議長は「中国はグリーン経済（持続可能な開発・発展を実現する経済）や環境保護の立法を強化することなどにより、気候変動に積極的に対応している。EUはこれを高く評価する。欧州議会は中国の立法機関との交流を強化し、EUと中国の関係がより緊密になるよう貢献していきたい」と述べました。（鵬、高橋敬）