抗日戦争に関する一部の歴史資料が10日、北京で、オークションに出されました。中国の写真家による抗日の英雄の写真や日本が出版した侵略戦争を美化する画集などが含まれています。また、2週間前には、中国書店主催の秋季オークションで、「琉球国全図」を吉林省長春の収蔵家、李海東氏が買いました。
李氏は民間企業家で、吉林省収蔵協会赤色収蔵委員会の会長です。15年前から文物の収蔵に乗り出し、これまで3万点以上を集め、いずれも抗日戦争や愛国に関する、いわゆる「赤色文物」です。「文物そのものの価値より、ある種の責任感によるものだ。このような文物に示された先人たちの知恵と精神を生かさなければならない」と語りました。
最近、中国では、抗日戦争に関する文物が収蔵家らの注目を集め、その値段も次第に上がっています。中国で有名な収蔵家、秦傑氏は「抗日戦争などの歴史題材に関する文物の収蔵ブームには2つの背景がある。中国人が抗日戦争の歴史に対する認識が高まりを見せ、より重視するようになった点。また、来年が、世界反ファシズム戦争並びに中国抗日戦争勝利70周年という節目の年にあたるからだ」と分析しています。
抗日戦争文物の民間収蔵ブームにより、多くの民間博物館も誕生しました。成都市にある建川博物館では、抗日戦争に関する歴史文物は2万点を超え、展示する価値、文物の価値、いずれも非常に高いものだということです。
また、抗日戦争文物の民間収蔵ブームに対し、中国人民抗日戦争記念館の李宗遠副館長は、これを高く評価し、「歴史の伝承に有利だけでなく、歴史資料の収集と整理にもつながり、公立博物館や記念館にとっては有益な補充になる」と話しています。(12/12 Lin,山下)暮らし・経済へ
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