多くの国内外専門家と学者はこのほど北京で開かれた第3回世界平和フォーラムで、「日本政府が憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認を通じて、軍事力の拡張を狙っている。これはアジア太平洋地域の緊張を高め、同地域の安全に不安定な要素を与えてしまう」と指摘しました。
日本の西原春夫元早稲田大学総長は22日、このフォーラムで、、「多くの日本国民が安倍政権の動きに不安を感じ、賛成しない」という考えを表明した上で、「安倍内閣の最終目標は、彼がよく言う『戦後体制からの脱却』だ。戦後体制の根本は、敗戦後アメリカが日本を占領した時に押し付けた平和憲法だ。従って、安倍首相はこの憲法を改正し、自らの憲法を制定してこそ、戦後体制からの脱却ができ、また『美しい日本』に戻ることができると考えている」と指摘しました。
韓国外交通商部の柳明桓(ユ・ミョンファン)元長官は、安倍政権の憲法改正に憂慮を示した上、「日本はその歴史観問題を簡単に解決することができない。韓国が30数年に亘って日本の殖民統治を受けていたため、歴史問題に対して特に敏感だ。これらの問題は韓日関係の悪化をもたらした」と指摘しました。
中国社会科学院日本研究所の李薇所長は、「以下の3点から日本の政治右傾化が加速されていることが分かる。まず、日本政府はその侵略戦争の歴史を否認したり美化したりしている。次は、現在の日本政府は『平和憲法』を改正したり、憲法解釈を変更したりしようとし、戦後の平和的発展の道から離れようと必死になっている。さらに、このような目標を設定した日本は、自ら進んで政治的、政策的拘束を急いで緩めている」と述べました。
中国社会科学院日本問題研究所の呂輝東研究員は、「日本の国家安全環境と防衛情勢の変化により、安倍首相は過去の憲法解釈がすでに周辺環境の変化に対応できなくなっていると考えている。そこで、安倍首相は憲法解釈の変更により集団的自衛権の行使を解禁して、さらに憲法第9条が持つ平和主義の精神を徹底的に無くそうと躍起になっている。これは日本の対外戦略、特に安全防衛戦略が本質的に変化してしまうことになる。つまり専守防衛から進んで攻撃に出るということを意味する」と指摘しました。
日本大阪駐在中国総領事館の王泰平元総領事は、「安倍首相は歴史を覆すことを通じて、政治大国になろうという目標を実現することを考えている。歴史を認めない政権に対し、その集団的自衛権の行使を解禁すれば非常に危険なことだ。歴史の教訓を汲み取らなければ、歴史を繰り返すことが可能となる」と述べました。
また、「日本は中国を仮想の敵と考え、釣魚島問題を利用して新しい戦略を実現しようとしている。今、日本は日米軍事同盟を強化しようとしているように見えるが、長い目で見れば、その最終目標はアメリカの束縛から脱却し、政治と軍事の大国になることを実現することにある」と強調しました。(万、KOKUSEI)
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