シリア人民議会（国会）のラハム議長は4日「現職のバッシャール・アサド大統領が3日に行われた大統領選挙で勝利し、再任された」と発表しました。

　ラハム議長が発表した結果によりますと、アサド氏は88.7％にあたる1032万票を獲得しました。ほかの候補者2名、人民議会議員のハッジャール氏と実業家のヌーリ氏の得票率はそれぞれ3.2％と4.3％だったということです。

　アサド大統領はこれに先立って国営放送を通じ、当選を祝い空に向かって発砲する行為は危険だとし、発砲しないよう要求しました。しかし、選挙の結果の発表前後に、多くの人が街に出て発砲したため、首都ダマスカスの街には銃声が響き渡りました。

　レバノンを訪問中のアメリカのケリー国務長官は4日、訪問先のベイルートで「アメリカはシリア危機の政治解決に尽力しており、それが危機解決の唯一の方法だと見ている。ロシアとレバノンのシーア派組織ヒズボラ（神の党）は、シリアの内戦を終結に導くために取り組むべきだ」と呼びかけました。また、「アメリカは国連を通して、シリア国内外の難民とシリア難民を受け入れる隣国に2億9000万ドルの人道主義援助を追加する」と発表しました。（Yin、高橋）国際・交流へ