中国外務省の秦剛報道官は28日、北京で定例記者会見を開きました。
日本政府はこのほど、アメリカなどから研究用として購入したプルトニウムをアメリカに引き渡す方向で調整に入ったと発表しましたが、高濃縮ウランおよび兵器級高濃縮ウランを保有しているかどうかについては明確にしませんでした。これに対して秦報道官は、「高濃縮ウランと兵器級ウランを保有しているかどうか、保有目的と需給バランスについて責任を持って国際社会に説明するよう引き続き要求する」と表明しました。
全国人民代表大会常務委員会第七回会議は27日、9月3日を中国人民抗日戦争勝利記念日に、12月13日を南京大虐殺殉難者国家追悼日にする2つの決定を可決しました。これに対して秦報道官は、「第二次世界大戦の侵略国で敗戦国でもある日本も毎年、記念活動を行っている。日本軍国主義の侵略による被害国であり、世界反ファシズム戦争の戦勝国である中国が堂々と犠牲同胞を追悼し、抗日戦争の勝利を記念するには十分な理由がある」と表明しました。
旧日本軍従軍慰安婦募集の強制性を認めた「河野洋平官房長官談話」の根拠となった元慰安婦の聞き取り調査などに関する日本政府の再検証に対して秦報道官は、「日本政府が歴史に対して責任ある態度をとり、歴史の残した問題を適切に処理するよう期待している」と表明しました。
ウクライナ内の自治地域であるクリミア自治共和国の一部の住民が最近、独立を求めてデモを行っています。これに対して秦報道官は、「中国は一貫してウクライナの主権と領土保全を尊重する」との立場を表明した上で、「ウクライナ国民は国家が直面している問題を解決できると信じている」と指摘しました。
フィリピンメディアは27日、「中国は黄岩島撤退と対フィリピン投資の追加を条件に、フィリピンを中国提訴の放棄に導こうとしている」と報じました。これに対して秦報道官は、「中国の主権と領土を取引するなどということはまったくばかげたたわごとだ」と述べた上で、「中国政府の国家主権と海洋権益を守る決意は揺るがない。南海における紛争についてフィリピンが国際海洋法裁判所に仲裁を求めることに中国は断固反対し、決して受入れないし、立場も変わらない」と表明しました。(万、大野)
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