中国衛生・計画出産委員会のH7N9型鳥インフルエンザ感染防止作業指導グループ事務室の梁万年主任は報告会で、「現時点の死亡者は36人に上るが、主に疫病が発生した初期の感染者だ。その後の感染者は適時に治療が受けられたため、死亡率が大幅に下がった。5月に入ってからは新しい感染者は出ていない。また、年齢を見ると60歳以上が78%も占めており、若者と幼児は少なかった。性別は男性の発病率が女性より高く、死亡率は男性が30%、女性は21%だった」と報告しました。
また、「感染者130人と密接に接触した2554人の追跡調査を行った結果、家族内の感染はわずか4人だった。こうした散発的な感染状況から、現時点では、H7N9型ウイルスのヒト・ヒト感染を証明する証拠はない」としています。
これをうけて、WHOの福田敬二事務局長補は、「われわれは、中国の対策が成果を収めていることを確信している。しかし、もう夏に入り季節の影響が現れてきた。感染は抑えられているが、ウイルスは簡単に消えるものではない。次の秋と冬が来るまで、ウイルスがどこにあるか、またどんな対策を採るべきかは確定できない」と述べました。
WHOのマーガレット・チャン事務局長は、「SARSが発生して10年経ったが、この間、中国政府は公共衛生の充実のために大変な努力をしてきた。世界も中国の取り組みから利益を受けている。今日、中国はまた世界から注目されるようになり、H7N9型鳥インフルエンザに関する第一次情報や中国が直面している困難を理解することが求められている。H7N9は世界が注目すべき議題であると同時に、全世界の協力を通じた問題解決も必要だ」とし、情報収集や伝染病防止に尽力してきた中国政府を賞賛すると共に、WHOと密接な協力を保ってきたことに感謝の意を示しました。(朱丹陽 大野)
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