世界有数の独立系PR会社ルーダー・フィン（Ruder-Finn）社と世界第2位の規模を誇るマーケティングリサーチ会社・イプソス（Ipsos）グループがこのほど共同で「2012年中国贅沢品報告」を発表しました。それによりますと、中国の内陸における消費者の贅沢品の購入地区はこれまでの香港とヨーロッパでなく、次第に中国本土の専門店また専門売り場へと変化する傾向にあるということです。商品の価格に差がなくなってきていることが主な原因と見られています。

　また報告によりますと去年同様、中国消費者が最高級ワインと蒸留酒、高級ファッションを購入する場合、依然として国内を選ぶ傾向にありますが、高級腕時計、化粧品の購入地区はそれまでのヨーロッパ、香港から中国本土へと変わりつつあります。しかし宝飾品と靴の購入では依然として香港がトップとなっています。このほか、より多くの消費者が贅沢品、特に化粧品をネットで購入するケースが増えています。

　これを受け、ルーダー・フィン中国地区の責任者寿玉瀅氏は、「これは内陸と香港における贅沢品の価格に差がなくなってきていることが関係している。また贅沢品企業が内陸で販売店を拡大していることや、消費者の贅沢品購入が日常化していることが主な原因だろう」と語りました。（ken、吉野）暮らし・経済へ