16回目の中露首相定期会合が11日北京で行われました。中露双方は経済の現代化や農業、金融などの分野における多くの協力文書に調印しました。
今回会合はおよそ3時間にわたり、その後の共同記者会見で、温家宝首相とプーチン首相はいずれも「フランク」や「フレンドリー」などの言葉を使って今回会合の様子を言い表していました。
温家宝首相は、「プーチン首相の中国訪問及び両国首相の定期会合は重要な意義がある。私たちの会合はフランクであり、友好的で非常に楽しく行われ、大きな成果を遂げた」 と話しました。
そしてプーチン首相は、「今回の会合で得た成果に満足している。内容がとても充実しており、豊かな成果を遂げた」 と述べました。
エネルギー協力は中露間の協力においては重要な分野です。今回の会合で、双方はエネルギー協力の拡大について合意しました。温家宝首相は、「今回の会合で、双方はパイプライン輸送の原油の貿易価格について一致に達すると共に、ウィンウィンの原則に則って石油や天然ガスなどにおける協力を推進し、これまで決まったプロジェクトの実施を推進していくことで合意に達した。宇宙開発や石炭、電力と国境を越えるインフラ整備、水利、農業、環境保全などでの多角的な戦略関係を強化していく」と述べました。
温家宝首相のこの話から、エネルギー協力という伝統的な分野以外に、中露間の経済協力と貿易は、相互投資の促進やハイテク協力といった面でさらに促されることがうかがえます。中国のシンクタンクである社会科学院の中露問題の専門家姜毅氏は、「両国は経済協力の範囲拡大や質の向上を目指している。経済の現代化推進とは、一般の貨物取引の増加を確保する上で、大きなプロジェクトの共同実施などを含む相互投資や技術協力を推進していくことを意味している」としています。
今年は、「中露善隣友好協力条約」調印10周年に当たります。これまでの10年間、中国とロシアの経済協力と貿易は急速な発展を遂げました。そして去年、双方の貿易額は600億ドルに達し、中国はロシアにとって最大の貿易パートナーとなったのです。今年6月、両国の首相はモスクワで協議した際、2015年までに両国の貿易総額を1000億ドルに、そして2020年までには、2000億ドルにまで引上げる目標を立てました。
ロシアのプーチン首相はこの目標の達成に大きな自信を示し、ロシアと中国が経済協力と貿易を強化することは世界経済の安定にも貢献すると見ています。プーチン首相は、「双方の貿易額を2015年に1000億ドルに、2020年には2000億ドルに引上げていくという目標を実現させるあらゆる条件が揃った。周知の通り、アメリカとEUを含め、世界の多くの国の経済は低迷状態にある。この面におていは、ロシアと中国の経済協力は世界経済の安定に寄与すると共に、両国国民にも利益をもたらすことができる」と述べました。
当日の会合で、双方はまた人的交流と協力を拡大し、向こう10年間の人的協力行動計画の策定や来年と再来年の観光年などイベントの共同開催についても合意しました。
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