ウクライナのヤヌコビッチ大統領は25日首都キエフの議会で宣誓就任しました。
就任式には、対立候補だったティモシェンコ首相がボイコット、ユーシェンコ前大統領、クラフチュク元大統領が欠席しました。
大統領の政敵で決選投票で敗れたティモシェンコ首相はヤヌコビッチ陣営が組織的な不正選挙を行ったとして提訴しましたが、最終的には提訴を取り下げています。
ティモシェンコ首相はまた「ヤヌコビッチ氏は正当に選ばれた大統領ではない」とし、大統領からの辞任要求を拒否し、議会で徹底抗戦する決意を表明しました。
ところで、ヤヌコビッチ新政権は経済危機の回復や政治の安定化など難題に直面しています。
ヤヌコビッチ大統領の与党である「地域党」は450席の議会で171席を占めています。
首相の人事を決定する議会運営では難局に直面するだろうと予想されています。
経済危機で予算不足や巨額の債務を抱えているウクライナは財政が破綻寸前(はたんすんぜん)の状態に陥っています。
就任式演説でヤヌコビッチ大統領は「国家は今極めて困難な状況にある」と明言しました。
経済危機からの脱却(だっきゃく)は新政権の大きな難題となっています。
ウクライナは東にロシア、西にEUと、東西の敏感な地域にあります。
親ロシア派だったヤヌコビッチ大統領は、ロシア、EUおよびアメリカとのバランス外交を求めていくと表明しています。
しかし、ロシアと西側諸国のそれぞれの利益追求で、ウクライナ新政権は外交の分野でも難題に直面していくだろうと見られています。(ジョウ&金井)
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