12月3日、中国国際放送局は65歳の誕生日を迎えました。延安の洞窟から始まったラジオ放送は、現在、世界に向けて43の言語を使って、ラジオ、インターネット、新聞、テレビという四つのルートから情報を発信する総合的なメディアに成長しています。この記念すべき日に、中国国際放送局の王庚年局長は、現代的な国際ラジオ放送システムを構築する青写真を描きました。
「中国国際放送局開局65周年を際に、中国国際放送局のスタッフ全員を代表いたしまして、リスナーの方々にお礼を申し上げます。長い間国際放送をお聞きくださり、また多大なご支援を下さったことに心から感謝いたします。皆様のご健康とご活躍を心よりお祈りいたします。」
王庚年局長は2004年、年末に局長に就任しました。その25日後、王庚年局長は生放送を通して、海外のリスナーに新年の挨拶をしました。その当時、国際放送とリスナーとの関係について、王庚年局長はこのように語りました。
「リスナーのニーズを満たすのが私たちの責任です。リスナーを大切にし、リスナーに近づくことができて初めて、我々の番組は生命力を持つようになります。」
中国国際放送は、現在、海外から年間200万通以上の手紙を頂いています。リスナーは、局長にとって、いったいどのような存在なのでしょうか。王庚年局長に聞きました。
「リスナーのニーズを満たすことが私たちの責任だというのは、メディアにとってリスナーが非常に重要だから、そういったわけです。リスナーのニーズこそがメディアの価値を示す基準であることを必ず認識しなければなりません。リスナーから反響があることこそ、私達の仕事が認められた証です。この意味で、リスナーからの一通の手紙は、上手に作られた一つの番組よりも、大きな意義があると思います。」
また、リスナーを大切にし、リスナーに近づくことができて、初めて番組が生命力を持つようになるというのは、現在、リスナーに対する理解や、関心が、まだまだ足りず、これから引き続き強化する必要があるということです。国際放送局は全世界で数億のリスナーを擁しています。リスナーの皆さんは長い間、国際放送に耳を傾け、国際放送のホームページを目を通すだけではなく、中国との友好交流活動をも積極的に行ってくださっています。ですから、リスナーのニーズがなければ、局の発展はありえないでしょう。」
2006年は、中国国際放送にとっても、リスナーの皆さんにとっても、特別な一年でした。
今年、中国国際放送局は、ケニアの首都ナイロビとラオスの首都ビエンチャンでそれぞれFMラジオ放送を開始しました。
また、国際放送局のホームページ、CRI ON LINEも人気を呼び、そのインターネット放送は世界各国の主なインターネット放送の中で1位のアクセス量を誇っています。
長年、国際放送に携わってきた人間として、王庚年局長はこれからの国際放送がどうなるかについて、自分の考えを述べました。
「ラジオ放送はこれからも衰えないと思います。ラジオはそれなりの多くの特徴、例えば、安い価格、便利な操作、コンパクト、情報更新の速さ、分かりやすさ、高い普及率などの優位性を持っています。これらによって、全ての電子メディアの中で、最も親しみやすく、最も普及しているメディアとなっています。これがラジオ放送の生命力の源です。将来、放送技術がいくら発展しても、ラジオが持つこれらの特徴が消えることはありません。そして、社会の発展に伴い、ラジオ放送も革新を続けており、インターネットや、携帯電話など新しいメディアとの融合が進んでいます。このような新しいメディアの特徴をうまく利用すれば、ラジオ放送の発展は必ず新たな一ページを開くことができます。」
ある国際放送の若いスタッフは、局のことを「夢をもたらす家である」と喩えています。この「家」は、スタッフみんなの家だけではなく、リスナーの家でもあります。65年来、この家はかなり大きくなりました。これから、このみんなの家をどう改善するかについて、王庚年局長は次のように述べました。
「リスナーにとって、この家は、電波を使って架け橋を作り、中国の情報を最初に伝えるところです。この家をよりよくするため、我々は、番組の進め方から、言葉の使い方、テーマの選び方などで更に工夫しなければなりません。リスナーが聞いて分かる、一回聞いて更に聞きたくなるような番組を多く届けなければ成りません。
一方、スタッフのみなさんにとって、この家は、少なくとも三つの特徴を持つだろうと思います。それは、『幸せ』、『やりがい』、『ぬくもり』を持つ家です。私個人にとっては、この家は、私が成長したところであるだけでなく、これからその更なる発展のために貢献したいところでもあります。」
王庚年局長はもともと中国国際放送局の記者です。大学を卒業して初めての就職先が国際放送局でした。その後、映画やテレビなどの仕事を転々としてきましたが、国際放送局をずっと家だと思ってきました。
「就職当時に比べて、現在の国際放送は大きく成長しています。43の言葉を使って、ラジオ、テレビ、インターネット、新聞などいくつかのルートを通して情報を発信するようになりました。しかし、国際放送の発展はまだまだ国の発展の需要に十分応じることができません。国際放送を更に盛んにすることは、我々の使命であり、ある意味で、人生の夢であろうと思います。この美しい夢を実現させる鍵は、放送の中で楽しさを見付けることです。皆さんと共に、放送の中で、楽しさを一緒に見付けたいと思います。」
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