中国国際放送局紹介 日本語部紹介
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大井直行
   2006-12-03 14:59:46    cri

祝!!「開局65周年・おめでとうございます」

 「あっ!聴こえた。」いつものフレーズで32年。私は北京放送日本語部の33年間のリスナーである。小学校3年生の時代。海外旅行など全く考えもしなかった時代。

 英語も中国語も必要ともしなかった時代が一変した。「BCL」と言う名を元に、海外からの電波をキャッチし、ラジオで旅行しよう~と言うひそかなブームがやって来た。私自身は、ブーム前に自ら見つけ出したパイオニアなのかもしれない。当時、私は「キャンディーズ」と言う4人組の女性アイドルのコーナーを聴きたく中波のラジオ局「文化放送」にスイッチを入れたつもりが、聴こえない...。「あれ~!?チャンネルは(小学校生が周波数なんて言葉は知らない)これで好いはず。ラジオからは「ギーギー・ュル・ムニュ~ン」(短波的な雑音)まるで、宇宙のようだ。(宇宙の音なんて、知るはずも無い)そしたら、外国語の中から、日本語が聴こえてきた。日本人らしくない、日本語だ。言っている意味も分からない。「革命の....」次期に...「こちらは北京放送です。」と言うアナウンスが流れてきた。どうやら、受信バンドの入れ違いから生じた、私の「BCLの始まりだ」

 当時は、ラジオも高性能で高価。昭和48年、ラジカセの中にFM・AMとSWの3バンドが聴けた、当時でも珍品のサンヨー製で5万円台。家族で使っていた。

 当時の私は中国を知らなかった。父が幼い時、戦争中、北海道室蘭から上海で過ごしたそうだ。父の幼児時代は、中国と密接な関係が有った。私は、興味を抱き、ラジオを通じて交流が始まった。

 「私の訪中は17回です。」中国になぜ17回も訪中するのか...と、好く質問されます。中国文化が好きだから・中国文学が好きだから...。中国旅行が好きだから等と、普通は答えを返します。私だったら...。中国人が好きだから。北京放送が好きだから...。と、中国通(ちゅうごくつう)・リスナーらしい答えを返します。

 初めての訪中時(1988年3月)、日中友好交流で北京市内のペンフレンドを通じ、アポ無しで復興門外の放送局に、日本酒を持って行きました。しかし、警備が厳しく、約束無しでは取り次いでくれませんでした。当時は電話も珍しく、今のように直通電話が無い頃、手紙で、アポを取るのは困難でした...。返信文はガリ版で刷った、お手紙がいつもの返信分でした。

 「ぜひ!会いたい!!」という気持ちを胸に、懸命に通行者に声を掛けました。 のち、日本語が分かる職員が声を掛けてくれました。やっと、ラジオでしか耳に出来なかった、北京放送局に通行が許可され、憧れの日本語部に入れました。「心臓ドキドキ・感動で心が動き・涙が出るほどの嬉しさ...。」日本語部お便り返信組長の李健一さんや入局間もない薛移さん。アナウンス部の林涛さん、林華さん。曙光さんにも会えました。

 北京から電波で架け橋をラジオで繋ぐ声々が目の前に存在します。この、喜びは一生忘れられない人生の、生涯の1シーンでした。のち、交流は北京放送から始まり、訪中時には日本語部に、常連さんのように訪問しては、スタッフの皆さんと交流を図りました。もし、これが無かったら...。警備員の言う通り帰ってしまったら、今どうしていたか。  

 広大な中国。中国の旅は各都市、沢山出来ますが、私は北京を中心に人民と心の交流の旅を楽しんでいます。12年以上前ですが、お便り返信組の薛移さんが東京に留学した時、好く居酒屋に飲みに行きました。日本での生活、情報交換や家族の話を聞き、真面目な薛移さんの人柄を知りました。私は、その時、生涯、北京放送に接して、未来を歩む国際局のリスナーの一人として、お手伝いをしようと、決めました。のち、幼稚園時代の娘さんや奥さんにもお会いし、一般の旅行客と違う、中国庶民と心の交流が始まりました。現在も図り続けています。日本人も中国人も、持つ心は同じです。

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