しかし、中国のすさまじい発展の中、現代化が進むにつれ、実際にそこで暮らす人々の生活にも便利さが求められます。伝統を守ってゆくことと、開発をすすめていくことの相反する目的のバランスをどのようにとっているのか、疑問に思ったので、関係者の方に聞いてみました。まずは「徽派文化」の価値を自分たちが知ること、これを保護してくことが、観光の発展となり、自分たちの生活にも利益をもたらすことを住民たちに理解してもらうことに努めたそうです。
例えば、ここは京都と同じように、新しい建物を建てる場合、それまでの建物に合わせたデザイン、規模が要求されます。自由には建てられないのです。もちろん、この規則の制定には反対する人もいたそうですが、将来の発展を信じて、理解を求めました。その結果、見事に他の場所にはない、特色が際立った観光地へとなったのです。今では住民たちもこのことをよく理解しているようです。
発展を求めながら、でもどこか疲れを感じ、田舎に癒しを求める中国人にとって、ここは憧れの地のようです。それはきっと、客人をわが家人のように迎えてくれる人がいるからに違いありません。
私たちが訪れたのはちょうど土曜日で、優雅な雰囲気が漂う李坑村も、多くの人でにぎわっており、狭い石畳の道は、すれちがうのも大変なほどの混みようです。どこをとって絵になる風景なので、カメラを構える人も多いのですが、あまりにも人が多すぎて、ベストショットを確保するのにも一苦労です。
ここは、こんもりとした山に囲まれた村でありながら、いつも大勢の人でにぎわう活気のある村でした。(文・写真/吉野綾子)
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