中日平和友好条約締結30周年と北京オリンピックを祝うために、日本画界の最高峰ともいえる平山郁夫氏の中国での三回目の作品展、平山郁夫芸術展は4月17日から4月26日まで開催されています。
4月17日の開幕式には、中国の賈慶林全人代常務委員会委員長、日本の村山富市元首相をはじめ、両国の政府や民間交流機関の関係者、中日交流に長く携わった人々、中国美術界、芸術界の人々など大勢出席しました。
今回の芸術展は平山氏の生涯のテーマとも言える仏教伝来とシルクロードへの思い、そして、文化を通じての中日友好への思いを一貫したストーリーで展観するものとして、シルクロードの西の終点であるフォロ・ロマーノに向かって東から西へ歩みを進めるキャラバンの作品群を中心に、中国、イスタンブール、韓国、日本を旅して描いた作品、また、32歳のときのイタリア・フランスの印象を描いたスケッチなど、40数年にわたって描いたものの中から、最新作と珠玉の作品、合わせて46点を展示しています。
平山氏は1966年初めてシルクロードを訪れてから、これまで130回以上シルクロードの旅をしました。シルクロードの各地に残る遺跡の中から日本文化の源流を見出そうしていました。また、シルクロードに残る遺跡を保護するために、その全体をユネスコの世界遺産として登録することを提唱するなど、色々な文化交流や文化保護事業でも活躍されています。その自らの絵画と自らの行動によって、中日交流の架け橋になっています。(文:東)
|