北京
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骨延長手術を受けた患者のX線写真
最近、中国のネット上で「骨延長手術」が話題になっています。
中国メディアによると、中国東部江蘇省の若い女性、小西さん(仮名)はずっと身長に不満があり、背を伸ばすために60万元(約1200万円)近くをかけて海外で骨延長手術を受け、13センチも伸びたといいます。しかし、手術後は慢性骨髄炎などを併発しました。小西さんは今、走ったり跳んだりできず、しばらく歩くと息苦しさを感じ、「人生が台無しになったような気がする。もし身長を元に戻す手術があるなら、すぐにやりたい」と嘆いています
また中国中部河南省新郷の29歳の若者、安さん(仮名)も同様に「骨延長手術」を受けて負傷しました。身長164センチの安さんは背が低いことを悩んでいましたが、たまたまネット上で「骨延長手術」に関する書き込みを目にしました。安さんはある病院に連絡し、十数万元(約300万円)かけて「骨延長手術」を受けました。ところが、術後に満足な身長が得られなかったばかりか、両足の長さが違うなどの問題に陥りました。安さんは「身長もあまり伸びず、かえって障害になってしまった」と悔やんでいます。
また江西省南昌市では、もともと身長154センチだった19歳の少女が、脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)の骨延長手術で身長が6センチ伸びたものの、歩行障害が出ました。医師の診察によると、膝と足首の関節が硬くなり「完全に自分で立つことができず、つえを使わなければならない」とのことです。
整形外科医によると、「骨延長手術」と呼ばれる脛骨・腓骨延長術は、体の組織が一定の力の刺激で再生できるという原理に基づいて、ふくらはぎや太ももの骨を「切断」した後、体外に引き伸ばし作用を持つ創外固定器を取り付け、1日1ミリ以下の速度で体を満足できる長さまでゆっくりと伸ばしてしていきます。
医師は「骨をのこぎり切って人為的に強引に伸ばすため、脚の神経、血管、筋肉、皮膚もそれに伴って伸ばさなければならず、この手術のリスクは非常に大きい。脚の血管、筋肉、神経組織を損傷し、穿孔(せんこう)感染、骨髄炎、障害などを引き起こす」と説明しました。(HJ、榊原)
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