北京
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中国北部の天津市平和区に住む女性の王さんは最近になり、服を買いにショッピングモールに行って、困惑と嘆きの声を上げました。気に入ったTシャツがあったので自分の体型に合わせてMサイズ(160サイズ)を試着してみたところ、体が全く入らなかったからです。
王さんによると似たような状况は何度もあったそうで、以前からずっとMサイズだったのに、ここ数年はMサイズの婦人服のサイズがどんどん小さくなってきたようだとのことです。王さんは、太りすぎたのでダイエットせねばならないと焦ったのですが、実際には体型や体重はここ数年、ほとんど変わっていませんでした。
体型不安に陥った女性
取材に応じた専門家によると、一部の業者は「小さいサイズの服を着るのは女性の体型の試金石」と盛んにアピールしていますが、婦人服について小さいサイズを強調する方法は広告法違反の疑いがあります。専門家はまた、「消費者は勇気をもって業者を監督し、不合理な服のサイズに『ノー』と言わねばならない。中国はアパレル分野で、関連する国家標準を発表しており、企業は国家標準に基づいて衣服を生産せねばならない」と指摘しました。
上海市内の弁護士事務所の婚姻家庭部の主任を務める方潔さんは、「成人女性服のサイズが小さくなり続けてきたことの根源は、『白・痩・幼(色白で、痩せていて、幼く見える)』という美意識が流行していることにある」と指摘し、こうした美意識が、主流に合わせるという消費者の心理を利用して、小さいサイズの衣料品の販売を増やすという誤ったマーケティング戦略を生み出したと分析しました。
方さんの見方では、「白・痩・幼」という美意識は男性視点のものであり、業者が小さいサイズをあおり立てて「小さいサイズの服を着ることは女性の体型への試金石」と主張していることが、誤った問題のとらえ方であることは間違いありません。方さんは、一部の女性消費者はインターネット上のこうした良くない風潮にマインドコントロールされて、服の消費者であるはずなのに「服の奴隷」になってしまったと指摘しました。(Yan、鈴木)
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