壁画から見る唐代の「冷え冷えアイスクリーム」

2024-07-23 14:05:11  CRI

 二十四節気の大暑が過ぎ、暑い日が続いています。古い時代の中国人は、高温高湿の夏にどのように対処してきたのでしょうか。中国のメディアはこのところ、各地の博物館で知ることのできる古い時代の避暑方法を探し出して紹介しています。 

 陝西省咸陽市の唐代(618~907年)の章懐太子の墓から出土した「捧物侍女図」には、3人の侍女がそれぞれ手に物を持っているのが見えます。陝西省歴史博物館の賀達炘副研究館員は、この絵は宮廷の侍女が食べ物を載せた容器を手にして主人に捧げている情景を描いており、専門家の考証によると、男装した侍女が手にする食べ物は「酥山」と呼ばれる夏の食べ物の可能性が高いです。 

 「酥山」とは、精製された乳製品の「酥」を原料にしており、まず「酥」を加熱して溶かし、サトウキビ汁や蜂蜜などで調味して、色とりどりの木や赤い花などで形を整えて、氷で冷却したもので、唐代の夏の宴会でよく出されたとのことです。

 賀副研究館員によると、唐代の史料には、「酥山」は食感が非常に良く、口に入れ歯に触れてからゆっくりと溶けていくと記述されています。現在のアイスクリームの先祖であり、唐代には非常に人気があった一般的な食べ物だったと考える専門家もいます。(閣、鈴木)

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