バドミントン館で母親を手伝う中国の女の子 練習開始

2024-07-11 12:00:09  CRI

 中国南部・広西チワン族自治区柳州市、6歳の女の子の黄馨媛ちゃんは幼稚園の放課後にバドミントンの練習に通い始めて、もう1カ月以上経ちました。バドミントンを習い始めたのは、ある映像のおかげでもありました。

 コーチの熊俊豪さん(右)と黄ちゃんの交流の様子

 1カ月前のある夜、深夜12時近く、黄ちゃんはバドミントン館で清掃をしている母親を手伝い、廃棄されたペットボトルなどを拾い集めていました。その小さな体で大きなビニール袋を引きずっている様子をオーナー兼コーチの熊俊豪さんが録画していましたが、おとなしい黄ちゃんのことが可哀想でなりませんでした。

 黄ちゃんの母親は毎日二つの仕事をしています。二つ目の仕事は、毎晩、バドミントン館が営業を終えた後、ゴミ箱を片付けたりトイレを掃除したりすることです。黄ちゃんの父親は仕事の時間が不規則なため、母親は仕方なく娘を仕事場に連れてきていたのです。

 33歳の熊さんにも同い年の娘がいます。熊さんは「この子が辛い思いをしながら、母親の手伝いをするのを見て、悲しかった」と語り、何度か女の子とやりとりをしたところ、非常に「センスがある」ことに気付きました。しかも、彼女はいつも他の子どもたちがバドミントンをやるのを見ていたので、この子にバドミントンを教えようと思いました。しかし、いざ黄ちゃんを誘ってみたところ、おずおずと断られました。

 熊さんはそれでも諦めずに何日かかけてご両親を説得し、いつまでも無料で教えることや、必要な道具を贈るなどの約束をして、ようやくご両親の同意を得ました。熊さんは「バドミントンをすることで彼女の運命を変えてあげられるなどとは思っていないが、少なくとも彼女にスポーツの楽しさを知ってもらい、違った子ども時代を過ごしてもらえるよう望んでいる。彼女の今後の選択肢の一つになることを期待している」と心境を語っています。

 黄ちゃんのバトミントン練習は6月から始まりました。娘が十分な睡眠時間を取り、今年9月の小学校入学後の登下校に早く慣れるよう、母親は夜の清掃の仕事を辞めました。これまで1カ月間の練習を通じて、熊さんは「黄ちゃんは笑顔が増えて、他の小さな仲間たちとも交流したがるようになった」と話しています。(閣、坂下)

KANKAN特集

ラジオ番組
KANKAN特集