全長24キロの深中通路が6月30日に開通

2024-07-01 13:46:22  CRI

 中国南部広東省の深セン市と中山市を結ぶ珠江を跨ぐルート「深中通路」が6月30日正式に開通し、午後3時から車両のテスト通行が始まりました。7年かけて建設された深中通路の開通は、従来まで車で2時間かかっていた2都市間を30分内に短縮しました。

深中通路の深中大橋と西人工島

 深中通路は橋、人工島、海底のトンネルが一体となっており、全長は約24キロです。西側の中山市から東へ出発すると、中山大橋、深中大橋、西人工島、海底の深中トンネル、東人工島の水中相互接続立体ターミナルが並んでいます。

 深中通路は双方向8車線で、設計速度は時速100キロ、設計使用年数は100年です。深中通路の東区間は珠江の東岸にあり、深セン空港の近くに位置するため航空機の高さ制限問題に直面し、同時に南沙港の下流に位置し、海へ出る2本の航路があるため、プロジェクトの建設は通航の需要を満たす必要があり、この二つの原因で海底トンネルが最適の選択となりました。海底トンネルは長すぎてはいけないことから、西へ伶仃航路を横断するには橋の建設を選びました。

 深中通路の海底沈埋トンネルの全長は約5035メートルです。沈埋函の内部には2200以上の密閉区画があり、コンクリートの打設精度に対する要求は極めて高く、打設過程は基本的に不可逆的です。建設業者らは自主的にスマート打設設備を開発・製造し、わずか1カ月で打設工事を完了しました。

 また、深中大橋は1666メートルの世界最大のスパンを持つ海上鋼箱桁つり橋で、橋面は海面から91メートルも離れ、30階建てビルの高さに相当し、設計上の通航クリアランスは76.5メートルに達しています。

 深中通路はまた、全線で5G信号のフルカバーを実現しました。運転時にリアルタイムナビゲーションを利用できるだけでなく、深さ40メートル近くの海底トンネルでも5Gでインターネットを利用することもできます。これは、二つの橋と二つの人工島に73の基地局が設置されているからです。また、長さ6.8キロの海底トンネルでは、建設者が通信機器の接続部品やラインスロットなどを事前に設置し、トンネル内に5G周波数帯に対応する漏電ケーブルなどの設備を約6万メートルも配置することで、信号のフルカバーを実現させています。(藍、榊原)

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