ベストセラーSF「三体」をチャン・イーモウ監督が映画化へ

2024-06-19 14:47:09  CRI

チャン・イーモウ氏 

 中国の大手映画スタジオ「光線伝媒」の王長田会長はこのほど開催された第26回上海国際映画祭のオープニングフォーラムで、同社と「三体宇宙」が共同製作する映画「三体」の監督をチャン・イーモウ氏が務めることを正式に発表しました。  

 世界的ベストセラー小説の「三体」は、中国のSF作家、劉慈欣の代表作です。三部作の第一作「三体」は2006年に出版され、第73回ヒューゴー賞長編小説賞を受賞しました。第二作の「三体:黒暗森林」は08年、第三作の「三体:死神永生」は10年にそれぞれ出版されました。 

 「三体」は、地球人類文明と三体文明の情報交流や生死の格闘、二つの文明の宇宙における盛衰の過程を描いた作品です。「三体」三部作は中国SFの最高峰とされていますが、壮大な宇宙観と複雑なストーリーのため、その映画化は挑戦に満ちています。国内の監督が映画化を試みたこともありましたが、白紙に終わりました。今回はチャン・イーモウ氏がメガホンを握るということで、人々の期待が膨らんでいます。今年3月に配信が開始されたNetflix版「三体」は、中国の視聴者から多くの批判が寄せられ、欧米市場でも評価が真っ二つに割れました。「劉慈欣の小説の衣をまとった米国の物語だ」とみられたためです。 

 中国では23年1月にドラマ版「三体」が放送され、ブームを巻き起こしました。中国の著名なSFとして「三体」の商標保護も注目されています。「三体元宇宙」「三体人」「三体星球」「三体星系」などが複数の会社や個人によって登録済みです。(非、柳川) 

 


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